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「あれ、寝ちゃってるじゃない」



可愛い彼女の部屋に遊びに来たら、当の本人はベッドの上で寝息を立てながら早めの睡眠を取っていた。
もう、と少しむくれながら何も被らずに寝ている彼女に布団を被せる。



「んー……」



同時に彼女は唸りながら縮こまった。
起きるかなと期待したものの、起きる気配がない。
爆睡状態の彼女に少し呆れつつ、ベッドの縁に座って頭を撫でる。


本当良く眠ってるわね…。



「あんたから呼んだのに寝てるってどういう事よ、もう」



そう言いながらも頭を撫でる。
サラサラの髪の感触がとても気持ちいい。時折指に髪を絡めて遊ぶ。

すると、不意に彼女が擦り寄ってきた。
起きたのかな、と顔を見るとまだ眠っている。
ふにゃり、と顔を緩ませて嬉しそうに笑みを浮かべていた。
その姿に思わず笑みが零れて。
クスクスと笑いながらまた彼女の頭を撫でる。



「ん、るな……」


「あら、起きた?」


「るな‥すきぃ…」



むにゃむにゃ、と聞き取れない言葉を数回話すと彼女はまたスースーと寝息を立てた。




「……寝言…ね。ふふ、可愛い」



いきなりの事に驚いて理解するのに少し間が開いたけど。
寝言でさえも嬉しい事を言ってくれた彼女の頬に、ちゅっとキスを落とす。


偶にはこういうのも悪くない。



「まあ、私は愛してる、だけど‥ね」





END


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