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「さむい、ね、」

「ね」

「さむい」

「うん…」


え、なにこのひと。
呼び出されたからわざわざ来たのに。
ソファに座るあたしにの隣に座って構う前に携帯弄ってるとかどういうこと。
てか暖房もついてないんだけど!


「あの、」

「……」

「ちょ、聞いてる?」

「………うんー」


うんー…って、絶対うそだ。
聞いてたら放置なんてしないよ!百歩譲って放置していいとしても暖房くらいつけてよお兄さん!
あ、寒さで震えてきた…


「しゃーにぃーっ」

「………」

「しゃにってばー!」

「…、うるさい、なあ‥」


ぎゅ。


「え、」

「こうしてれば寒くないでしょ‥」


はあ、と小さく溜息吐いて、耳元で、掠れた声でそう囁けばぎゅーっと更に抱き締めてくる。
うわわわっ、やば、


「っ、」

「なに、感じた‥?」

「ちっちがう!」

「ふうん…」


ちらりと横目で顔を伺うとにまにま笑う彼の姿。なんかむかつく。けど放置されるよりは嬉しいわけで。
確かにさっきよりは暖かい。と言うか顔が熱い。
急すぎる行動に心臓が高鳴ってる。
こ、これ以上抱き締められると伝わりそう…!

…でも、暫くこのままでも、いいかも、なんて。


「……そんなに寒いなら、暖かくなる運動でもしよっか、」

「いやいやいやいや遠慮します!!」


前言、撤回…!





※現代風味







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