memo | ナノ



姑獲鳥考
2015/07/17 01:40

関口君は幼少期〜高校に上がるまで虐待かいじめか、あるいはその両方を受けていたのではないか。(高校に上がると同時に家を離れ寮に入る、学内においては中禅寺と榎木津が守護者となる)
初めのうちこそ解放を喜ぶが、次第に「自分は罰せられるべきだ」(なぜなら逃避したから)と考えるようになり、また、自分は狂っている(虐待による植え付け)、人を愛せない(アセクシャルな)自分は人として劣っている(社会的な重圧)、それを暴かれて社会(へいおんながっこうせいかつ)を追放されてしまうのではないか、という恐れを抱き、生来の内向的な性質に輪をかける。
抑圧された不道徳性への憧憬、渇望と罰を望む無意識が、約束を破ったり中禅寺に喧嘩腰で口論を仕掛けたりキレて暴れたりといった小さな違反に繋がっていく。そしてあの夏、恋文を。
被虐待児である少女の生み出した人格、淫蕩な少女が誘ったタブーに共鳴する。(主人格は)嫌なのに(もう一つの人格は)それを受け入れている。(解離こそしていないが二重人格的だったのでは)男でありながら女性、しかも少女に犯された屈辱(これに関しては逆レイプであったとする)からされた側でありながらした側だと認識を歪めた。(男は男らしく、の時代なので……)
帰寮後、中禅寺に保護され風呂などの世話をされ、眠る。
凌辱した記憶に対して、罰を受けなければならないという意識がある。その罰(=凌辱)を下すのは母=絶対的存在でなければならない。榎木津にはできない。(榎さんは許す側の人間なので)適任は中禅寺であろう。ほどよく親しくて関口の病(狂い)に理解があって、正しくて俗物的でない。罰を下されるためには罪を告発しなければ。凌辱した少女と同じことをして誘った。中禅寺は散々躊躇い、拒否したが、最終的に罰を下した。
罰せられている安堵、中禅寺と行為に及ぶ背徳感と愉悦、絶対的存在(母)の獲得。



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