memo | ナノ



翌朝の湿度は高め
2014/06/10 00:40

「やっ、だめ、で、ちゃ、」
「出ちゃうって、何が?」
 腕に取り縋る関口を快感に歪んだ顔で見下ろし、引き剥がしながら言葉を促す。当然腰の動きを止めてやりはしない。関口は苦悶の表情で無抵抗に蹂躙されている。
「は、しっ、おしっこ、でちゃ、うう」
「出せば? あとで叱ったりしないよ」
「やら、」
 舌っ足らずな拒絶の言葉がますます情を煽った。酷薄な笑みを浮かべて陰茎を体の奥へ奥へと押し込んでやる。関口の鈴口からはたらたらと透明な液体が溢れている。放尿と射精の両方を我慢しようとして、時折菊座がきゅっと締まった。それが離すまいとしがみついてくるようでまたたまらない。
「それに君の寝小便ということにすれば、明日堂々と布団を干せるし――」
「ばかアッああっ」
 一際高く嬌声をあげて関口は全身を震わせた。そろそろ限界なのだろう。折れるのではないかと思うほど背を反らし声もなく喘ぐ。その瞼はきつく閉じられ、目尻からこめかみにかけて涙で濡れていた。ゆらりと関口の腰が動くのを捕まえて、ぎちぎちと食い締めてくる菊門を親指の腹で撫でる。此方にもあまり余裕があるわけではない。肉体的な痛みを与えるのは不本意だが、無理矢理に陽物を関口の体内から引き出した。先端はまだ熱く蠢く肉壁に包まれていて今にも達してしまいそうになる。
「意地張ってないで、力を抜け――っは、じゃないと、痛い目、見るぜ」
 荒く息をしながら関口の腹に手をあてて膀胱あたりを圧迫する。関口は上半身を捩り背中を丸めて堪えていたが、引いた陽物を突き入れるととうとう「ああ」と呻いて男根の先から勢いよく尿を放った。朱に染まった顔を腕で隠し、大きく胸を上下させて呼吸を整える。陽物を啣えた菊座がゆるく収縮と弛緩を繰り返している。
「やだ、って、言ったろ! このばか、またエノさんに笑われる」
 震える声で力なく訴えてくる気が強いのだか弱いのだかわからない反応がかわいらしい。ゆっくりと抜き挿しをすると、関口は性器を勃ち上がらせて控えめに喘ぎ始めた。
「あ、それ、」
「気持ちいい?」
「うん――ふ、最初から、こっちがいい」
 関口の言葉にくすりと笑って「次からそうするよ」と囁く。その体を抱き込んで腰を揺すると切なげな声をあげて悶える上半身が扇情的だ。首筋に歯を立て舌を這わせながら獣のように激しく攻め立てる。吐息に混じって漏れる喘ぎ声は最早どちらのものか知れない。繋げた体のどこまでが自分でどこからが関口なのかすら不明瞭になって、一瞬の暗転の後、すべての熱を関口の中にぶちまけた。関口が肩にしがみつき大きく体を震わせたので、彼も絶頂を迎えたのだと知る。しかしぎゅっときつく締め付けてくる菊門は弛む様子はなく、寧ろもっと快感をとねだられているように感じた。


とりあえず終わり
これ久保文体なのかな



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