一章:なんて間抜けなカミングアウト。-1  


ボンジョルノ。
母上のお腹の中での願いもむなしく、3度目の人生は彼の地から(時空間的な意味で)遠く離れた戦国時代に産まれちゃった雲雀就架(旧名)です。

現在の私の立場は何とあの毛利家の次男。母が正室なので扱いはかなり丁重だ。
ちなみに、歳は数えで3つ。
ようやく体がまともに動くようになってきたところ。空白の約2年間は察してちょうだいな。

でもね、ぶっちゃけ男の子に産まれちゃったり、育つまでにいろいろあったのは私的には許容範囲内なのよ。
問題は、私の名前。

松寿丸。

私は小中高(ついでに飛び級で大学も)はイタリアだったし、日本の高校は編入だった上に選択したのが世界史だったから、日本史は詳しくは知らないのだけれど・・・
(日本の)大学の知人に大河ドラマ大好きな子がいたから、名前くらいなら知ってる。ドラマもちょっとだけ見たしね。中国地方統一した人の幼名よね、確か。
父上の名前も弘元だし、兄上のお名前も幸千代丸。

・・・コレ、何ていうフラグ。
ちょっとちょっとー、私、中国地方統一とか絶対無理よ。専門外よ。
前々世からずっと私の専門は医療なのよ、バリバリの後方支援型なのよ。

かといって、歴史歪めちゃうのもどうなのかしら・・・
前々世と前世みたいに全く違う、知らない世界ならまだしも、今回は中途半端に知ってる上に、日本史上の重要人物だからねぇ・・・

でも正直なところ、この世界って前の時のウン百年前の世界・・・ってわけでもなさそうなのよね。

だって、一族や家臣の面々にこの時代では日本人ではありえない髪とか目の色をしている人がいるんですもの。
とか言ってる私もオリーブブラウンみたいな、当時ありえたのかという色だから笑えなーい。

もう、いっそのこと開き直っちゃおうかしら?

違う世界だろうと、同じ世界だろうと、生まれちゃったものは仕方ないもの。だったら、この世界の毛利元就は私。
だったら、前と同じように好きにしても良いわよね?
何の因果でこの位置に産まれたのかはしらないけれど、私がここに存在する以上は私が何しようがそれがこの世界の歴史になるのよ。
だったらもう思うようにやってやるわ!!

とりあえずは兄か父の死亡フラグをバキボキに折らないとね。


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人生開き直ったもの勝ち。
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