そうだ、次は 
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「さて、あなた達。
 もし良かったら、話を聞いてもいい」



今、私たちは食堂前の空き部屋だったところに来ている。
そこにはエステル様達が居て、アンジュさん達とお話を聞きにきたのだ。


お互いに自己紹介を終えるアンジュさんにエステル様。


「ええと…あなたの名は、クロノでしたね。
 助けていただいて、ありがとう御座います」

「い、いえ
 私は何も出来てませんし……」
「そんなことないです。
 アナタが居なかったら私は……だから、ありがとう御座います」


私は照れくさくて、小さく頷き俯いた。


その後、茶髪の女の子は面倒くさそうに、黒髪の長髪の青年も渋々と自己紹介を始めた。


「あたしは、リタ・モルディオ」
「オレはユーリ・ローウェル
 ガルバンゾ国のギルドの者だ
 今はこのお姫様に、旅の護衛として雇われてる」


アンジュさんは、何故大国の王女様が旅をしているのか気になったようで尋ねると、コンフェイト大森林には国の星晶採掘場があるらしく、今はウリズン帝国と緊張状態らしい。

そして、採掘地周辺での異常現象を聞きつけやってきたとか。


「採掘が行われた土地の生物が変化してるのよ。
 どんな変化が起こってるかってのは、明確にわかってるわけじゃないけど、採掘者達の間で噂になって……。
 それを聞いた学者が、星晶を取りすぎたせいではないかって、仮説を立てて騒ぎ始めたのよ」


リタさんはどうでもいいって感じで話してくれた。
結局、その学者さんは逮捕されたらしい。
そして、我慢できなくなったエステル様は自分で調査すると、国を飛び出したらしい


「そこまでは良かったんだが、森で迷うは、サレって奴にエステルがさらわれるわでな」


結局、採掘場に着けないままここに居るらしい。


「皆さん……
 私…、何もできないかもですけど 何かあれば手伝いますから」
「クロノ……、ありがとうです」


エステル様達の力になりたいって思って思わず口にした言葉に、エステル様は笑ってくれた。


「アンタに頼むことなんてないわ」
「そうだな、今は何にもねぇ」
「……っ」


リタちゃんにユーリさんは、目を伏せていった。
エステル様はユーリっリタっ!!て怒っていたけど、確かに、今私ができる事はないと思った。


二人はしっかりしてるなぁ。
私とは違って、今の状況がわかってる。
今すべきことは、休むこと。
だから、私は何もできない。


そして、私は部屋を出た。
そうだっ!後でキッチンを借りてお菓子を作って持って行こう!
疲れた時には甘いものだ。



私は次に自分がすべきことを思い出す。


そうだ次は


私が真実を話す番。
 
 
 
(みんなが離れる小さな不安と)
(受け入れて欲しい小さな希望)
 
 
 

 
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