cage1-5 | ナノ


気絶しそうになるがすぐに痛みで意識がハッキリする。できることなら失神してしまいたかった。起きたら今までのことは全部夢で、いつも通り学校に行って授業を受けて誠と一緒に帰る、そんな日常が待ってるんだ。だけどそんなこと幻想だなんて、目の前の豹変した誠が証明していた。


「ぅ"っ、あ"…ぁあ"っ」
「可愛い、可愛い、可愛い、可愛い……」
「んんぅ"っ、いだ、いだぃ"…っ」

半分ほど埋まったところで、どうしてもその先に進まなくなってしまった。俺が拒絶しようと後ろに力を入れたせいか、ギチギチのそこはそれ以上の侵入を許さず、中途半端にペニスの入った誠もその狭さに少し辛そうに目を顰める。
諦めて全て抜いてくれ、と祈っていると誠は俺のペニスに手をかけ、上下に扱いて刺激を与えようとし始めた。


「こっちに集中して。」
「ひぁっ、んっ、や、んんん…っ!」


先ほどイったばかりなのに触られれば快感を得て勃ちあがる自分のものが恨めしい。
なおも後ろは無理矢理な挿入に悲鳴をあげているのに、前を弄る誠の指の動きが巧みで、そちらの快楽を追いかけることに集中してしまい、後ろの力が抜けていく。その隙をついてぐぐぐ、と奥へ進むペニスに発狂しそうだった。


「はぁ…っ、全部…入った、ほら」


頭を掴まれ無理矢理下を向かせられた。俺のペニスの先にある穴に誠のものがずっぷり刺さっているのを見て、そのグロテスクさに思わず悲鳴が漏れた。俺の体の中に、誠が入ってる。その事実が怖くて視界を遮ろうと手で目を覆っても、ズキズキと痛む後ろの穴のせいで現実を叩きつけられる。


「ひぃっ、ぅ、うぅぅ"…、うそ、いゃぁ…っ、ぬ、ぃて…」
「…嬉しい、やっと一つになれたね…。待ってて、今気持ち良くしてあげるから…」
「ひ…ぐっ、う、うごかないでっ、いやだ、いだいッ!!」
「可愛い、可愛い、可愛い…っ、」
「う"ぁッ!あ"ぁぁぁあ、こわれる、ぃぁだぁぁあっ!!」


引くときも雁首が引っかかって中の肉が持っていかれそうになって怖い。
腰を打ち付ける誠のペニスが一突き毎に更に大きくなって俺の内蔵を揺さぶる。はらはらと泣いて唸る俺の涙を舐めとり、誠が口にキスをした。


「はぁっ、優、優…、気持ちいい?」
「ぃ"やだっ、いだぃぃ!やめ、ひぎっ、う、ぅぅう"…」
「んー…っ、このへん、かな…」


痛みに唸るばかりの俺の中を、誠が何かを探すように一突き一突き場所を変えながら亀頭の先をぶつける。奥、腹側、上、下、一箇所ずつ丁寧にゆっくり押しあげられ、ある場所を突かれた瞬間、体が大きく跳ねた。


「ひぁっ、やんッ!?」
「あは、見つけたよ、」


前をいじった時なんかとは比べ物にならない内側からのハッキリした快感に頭が混乱した。
そこをぐりぐりと押しつぶされ、ゆっくりピストンを始めた誠は、その一点を集中的に責めあげる。


「あっ、あぁ、ふぁっ、やぁ…っ、あ…っ、」
「えっちな声になってきたね、」


尻に無理矢理突っ込まれているのに、なんでこんなに気持ちいいんだ。挿入の痛みが完全に消えたわけではないけれど、快感の方が上回っていた。セックスを喜んでいるような喘ぎにしか聞こえない自分の声に悲しくなった。


「やっ!ぁんッ、はぁ、あん、あっ、んあぁッ」
「そんなに気持ちいい?嬉しいな、俺に抱かれてこんな可愛い顔してくれるなんて…」


自分が今どんな顔をしているかわからないけれど、きっとみっともない顔に違いない。だらしなく開かれ喘ぐ口からはよだれが垂れ、ぼろぼろ泣いて目はもう半分くらいしか開いていない。顔が燃えているんじゃないかと思う位熱くてぼーっとする。


「可愛い、可愛い…口開けて、優」
「んん…っ、ふ、はぁ、んぐっ」


顎を掴まれて誠の顔が近づいてきた。口開けて、と言われなくても声を漏らしまくっている俺の口は無防備で、簡単に誠の舌の侵入を許してしまった。歯列をなぞられ舌を絡め取られて吸われ頭がクラクラする。

誠はなおも緩やかな動きで気持ちのいいところを抉るように突く。
ゆっくりとした律動に焦ったくなって腰がゆるゆる揺れた。気持ちいいのに、決定的な刺激が無くて物足りない。


「やぁっ、あん、やら、あ、あぅ、ん…っ、ゃんっ」
「やーじゃないでしょ、ほら、どうしてほしいの?」


足りない。
もっと激しくしてほしい。
トロトロに溶けた中がヒク、と疼いた。


「ぁんッ、ひぅ、も、もっと…っ、もっとぉ…っ」


口から出た言葉にハッと目が覚め、体が震え出す。俺、今なにを言ったんだろう。こんなこと嫌なのに、友達にレイプされてるのに。この行為を喜んでもっとされたいと懇願する言葉に誠がにっこり笑って俺の腰をガッチリと掴んだ。


「ぁ…ちが、今のは…っ、ちが、ちがうっ、ちがう…!!」


慌てて訂正しようとしても頭が混乱して違う、しか言えなくなる。興奮しきった目をした誠が、一度ペニスを先端まで穴から引き抜き、パァアン、と大きな音を立てて気持ちのいいところにそれを叩きつけた。


「〜〜〜〜っ、あぁぁあああ"っ!!!!!」


大きく口を開いて絶叫する俺に容赦無くピストンをする誠は、外すことなく確実にそこを突き上げる。



「あぅッ!あんっ!あっ、あぁあ!!」
「ちゃんとおねだりできたからご褒美だよ」
「あーー…ッ!んぁっ!あぅ!やんっ、やっ!あっ、あん!んんっ!」
「あはは、よだれすごいね。感じすぎ…」
「ひぅっ、やぁっ!んんっ!あっ、あっ、やぁぁぁあんッ!!」


先ほどまでとは打って変わった激しいピストンに身体中が痙攣して歓喜する。もう快楽を追うことしか頭の中になかった。
突かれるたびに中が締まって、それに刺激されて誠のペニスも大きくなる。あんあん喘ぐ自分の女の子みたいな声が気持ち悪い。口を手で覆って声を殺そうとしても抑えきれなくて、指を噛み締めて喘ぎを我慢していると誠に噛んじゃダメだよ、と手を掴まれ顔の両脇に押し付けられた。


「あぁぁっ、んぁっ、やら、やんっ!あ、あっ、はぁっ、んんんッ!!」
「名前…っ、名前呼んで、優…!」
「あんっ!まこ、まことっ、やんっ!まこと、まこ…っ、〜〜〜ッ!!」
「ゆう、ゆう…っ、かわいい、」
「んぁっ、ひんっ!やぁっ!あ、あぁぁあ"…ッ!!まこ、もぅ、あっ、だめ…っ!むりぃ…っ」
「もうイきそう?こっちもすごいね」


気がつけば俺のペニスは射精寸前まで張り詰め、ピストンされる度に先走りがぴゅ、と漏れて腹の上に零れていた。更に激しさを増す抽送に頭を振り乱して耐えるけれど、快楽の波が押し寄せ我慢できなくなる。
もうダメだ、と体を震わせ射精しようとした瞬間、誠にペニスの根元をキツく握り締められてしまった。急な制限に体が混乱する。


「ひぅ"っ!!なん、なんで、ゃだっ、はなしてっ、あ"ぅ…」
「イきたい?」


必死に頷いて小さく痙攣する俺を見て、ふっと笑う。早くイきたい、この行き場の無くなった快感の塊を発散させて楽になりたい。我慢するのが辛くてすすり泣くと、誠が耳元で囁いた。


「じゃあ俺と付き合う?俺のものになってくれる?」
「…や、やぁぁ…っ、ぃやっ」
「じゃあ離してあげない」


こんな酷いことをされて、恋人どころか友達でいるのだって嫌なのに、何を言っているんだろう。俺はゲイじゃないのに、そんな要求飲み込めるわけないのに。体は力ずくで押し伏せられても、心まで支配されるつもりなんて毛頭なかった。
だけどイエスと言わない俺に焦れたのか、後ろへの刺激がどんどん激しくなる。ペニスはパンパンに膨らんで血が登り、熱くて痛くてもう限界だった。


「ぁぁああ"あっ!!ひぐっ、こわれ、こわれぅ!やだ、だした、だしたいぃぃッ!」
「俺と付き合えば今すぐちゃんと気持ち良くなれるよ。」
「いぁっ、いあ"だぁぁっ、やぁぁぁあああああぁッ!!」


壊される恐怖にガタガタ震える。ペニスが真っ赤を通り越して紫がかった色になり、今にも破裂するのではないかというくらい膨らみ脈を打っていた。
こわい、いたい、きもちわるい、こわれる、使い物にならなくなる。
全身と脳からのSOSに、ついに口が勝手に誠の望む言葉を叫んでしまった。


「なる"…っ、まことのものになるッ!つきあ、う、からぁぁッ!!も、ださせてぇぇっ!!」


言い終わるや否や、誠が根元の拘束を外し、軽く二、三回扱く。中で暴れまわっていた精液が、尿道を通って一気に噴き出した。


「あっ、あ"、ぁぁぁあああぁあぁッッ!!!」


ようやく迎えた絶頂の快感に全身が痙攣する。激しく脈打つペニスからの射精はながく、その間体中に電気が走り続けた。全て出し切り暴力的快感からようやく解放された頃には、俺の穴の中にも熱いものが吐き出されていて、それが誠の精液だと気づくのに時間はかからなかった。
絶頂の余韻に震え小さく喘ぐ俺の体から誠のペニスがと抜かれ、こぷっ、と音を立てて穴から白濁が溢れた。



「嬉しい…、これで晴れて恋人同士だよ。これからよろしくね。」
「…ぁ…、あ…っ、ぅ…、」
「優、優…可愛い、好き、愛してる…」


虚ろな目で誠を見ると、初恋をした少年のような真っ直ぐで純粋な瞳がうっとりとこちらを見つめていた。
俺の体を愛おしそうに抱きしめて、頭を撫でる誠の腕の中で、俺はやがて意識を失った。


End.



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