指フェチの出二/ワートリ
2016/12/17 05:02

何でこんなことやってんだろ。そんなことすら出水はぼんやりとしか思い起こせるものがなく、ただひたすら目の前の恋人を見つめていた。口のなかに出水の指を三本ばかりも含めて、たっぷりと唾液を絡ませて舐めしゃぶる。指の付け根の腹側を舌で撫でられると、ぞくぞくと背骨を何かが這い回る。
それは二宮も同じなようで、舌で味わう出水の手の僅かな動きやたまに不意に口内と皮膚が擦れる感触が堪らないらしかった。僅かに指を折り曲げると、関節の硬い緩やかな尖りと上顎が触れて擦れる。「んぅ、う、ううッ…」苦しそうなのに頬は血が巡って真っ赤になっている、睫毛が羽ばたくのに合わせて瞳がゆらゆらと不安定で、色付いた舌が唇が唾液の光沢を放っている。なんて倒錯的。夢でも見ているんじゃないだろうか。



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