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現パロサナダテ(R18)

公立高校の校門前に似つかわしくない高級車が停まっている。
傍らにはこれまた高級そうなスーツに身を包み、右目を眼帯で隠した男が煙草をふかしていた。
それを帰宅途中の生徒達が物珍しそうに見て通り過ぎていく。
しばらくすると校門から出てきた精悍そうな青年に向かって男が軽く手を挙げた。

「ま、政宗殿っ?!」
「よぉ、幸村。」

幸村の驚いた表情を見て、政宗は満足そうに笑う。
咥えていた煙草を携帯灰皿にもみ消した。
幸村は道路を渡り、急いで政宗の元に駆け寄る。

「ど、どうされたので??」
「今日は部活がないって聞いてたからな。ドライブがてら飯でもどうかと思ってよ。」
「まことでござるかっ?!・・しかし政宗殿、その・・・お仕事の方はよろしいので?」
「HA!俺を誰だと思ってやがる。完璧にこなして悠々と早引きしてきたんだぜ。」
「さすが政宗殿でござるな!」
「Of course.早く乗りな。」
「失礼つかまつる。」

幸村は政宗に一礼すると、助手席に乗り込んだ。
政宗も運転席のほうに乗り込む。
社内は上品な香りが漂っていた。
それは政宗が愛用している香水の匂いだ。幸村はこの香りがこの上もなく好きなのである。
若干顔が緩んでいるのに気付き、慌てて引き締めた。

「よし、行くか。」
「よろしくお頼み申す!」

帰宅途中の学生達の注目を集める中、政宗の高級車は勢いよく発進した。




「政宗殿、馳走になり申した!あんなにおいしい料理をいただけるとは某、果報者でござる!」
「若ぇうちからいいモン食っとくと、将来役に立つからな。」

政宗が連れて行ってくれた店はとても高校生が出入りできるような店ではなかった。
普通なら学生服を着た輩など門前払いを受けるのだが、政宗の連れということで快くもてなしを受けた。
つくづく自分とは違う世界の人間なのだと幸村は思う。
そこに不安を感じないと言えば嘘になるが、それ以上に政宗の事が好きであった。
だから政宗と共にいられる事に得も言われぬ幸福感に満たされるのだ。

「幸村、まだ時間大丈夫か?」
「??ええ。」
「ちょっと寄りたい所があるんだ。いいか?」
「構いませぬ。佐助には遅くなると伝えておりますので。」

幸村の返事を聞くと政宗はニィと笑った。

「遅くはならねぇから安心しろ。ちぃと飛ばすぞ?」

政宗はそう言うと華麗にシフトチェンジし、車を加速させた。




小高い丘の上のちょっとした広場に車を入れる。
周りには民家が無く、街灯も遠くの方に一つ二つとあるだけだった。
少し入ったところで車を停める。

「着いたぞ。」
「ここは・・・?」

不思議そうな顔で幸村は周りを見渡す。

「まぁ降りてみろよ。」

政宗は意味ありげに笑みを零すとドアを開け、車から降りる。
幸村もそれに続いた。

「おぉ・・・・・!」

目の前の光景に幸村は思わず感嘆の声を上げる。

車からは分からなかったが、二人の眼下には街の光が無数に広がっていた。
それは散りばめられた宝石のようでキラキラと光り輝いている。

「綺麗でござるなぁ・・!」

余程感動したのか幸村の瞳も街の光と同じように光っていた。

「だろ?ちょっと前にこの場所を見つけてな、それから気に入ってるんだ。」
「某達が住んでいる場所がこのように綺麗に見えるとは知らなんだ・・。」
「物事は違う観点から見ると新しい発見があるもんだぜ?You see?」
「政宗殿の言う通りでござるな。喧噪に包まれている街でもこのように某の目には信じられないくらい綺麗に映っている。」
「Yes,これをアンタに見せたかったんだ。」

隣でそう呟く政宗の表情は穏やかだった。
幸村は政宗の手をそっとつなぐ。
その手はひんやりと冷たかった。

「政宗殿、その心遣い本当に嬉しく思います。しかし・・・某、何もお返しできず・・・」
「アンタはそんな事気にしなくていい。俺はやりたいようにやってるだけだ。」
「いや、なれど・・」

「Shit!いい加減にしろ!これでも分からねぇのか!」

政宗は幸村の襟元を掴むと乱暴に引き寄せた。

「・・・・?!」

唇に熱い感触が伝わる。
それは政宗が幸村に口付けをしたからである。
そしてその熱がふっと離れた。

「アンタは俺といてくれるだけでいい。つまらねぇ心配するな。」

伏し目がちにそう言うと、掴んだ襟元をゆっくり離す。

「ま・・さむね・・・どの・・・。」
「フン・・・。」

政宗らしからぬ行動に幸村は瞠目した。
それと同時に嬉しさが込み上げてくる。こんなに自分の事を想ってくれているかと思うと胸が熱くなった。
あまりの高揚感に幸村はいてもたってくいられなり、握った拳がぷるぷると小刻みに震えた。
やがて我慢が出来ずに―――――

「ぅおおおおぉぉぉおぉぉ!!!!政宗殿ぉぉぉぉぉお!!!!」

そう叫ぶやいなや、幸村は政宗をがばっと強く抱き締めた。
突然の抱擁に政宗は隻眼を見開く。

「ちょ、おいっ・・」
「某が愚かでござった!!政宗殿がそのように某の事を想ってくれているとはぁぁ!!!」
「Shit!!耳元で叫ぶなっ!!!」

さっきまで静まりかえっていた暗闇に幸村の絶叫が木霊した。
何を言ってもやめそうにない幸村に、政宗は軽い暴挙に出る。

「テメェ・・いい加減にしろ!」

政宗はそう言うと、幸村のすねを蹴り上げた。

「ぐっ!」

これはさすがに効いたのか、幸村は痛さに顔を歪めやっと静かになる。
だがそれでも政宗を抱き締める力は依然強いままだった。
やがて足の付け根辺りで何か違和感を感じ始めた。

「・・おい」

「・・・・・」

「おいって。」

「・・・な、何か・・・?」

幸村の表情は見えないが、明らかに声が上擦っていた。

「何で勃ってんだよ。」

「・・・・・・・・・」

幸村は無言の肯定を返す。
どのくだりでそうなったのか全然分からないが、思春期とは意図しないところでそうなってしまうものか、と政宗はなんとなく納得した。
惚れた弱みともいうべきか、政宗は幸村に対して全面的に甘い。
それは政宗自身重々承知している事だし、そういう自分も悪くないとも思う。
その姿は絶対に他人に見られたくないが・・・。

「ったく、しょうがねぇな・・・。」

わざとらしくそう呟くと、政宗は幸村の耳元に唇を寄せた。

「幸村・・・what would do?」

「・・・・!」

吐息交じりの声でそう囁かれ、背中がぞくぞくと総毛立つ。
政宗から香る匂いに別の香りが混ざったような感じがした。

「良い子はもう帰らねぇといけねぇ時間だぜ。それとも・・・」
「ぅ・・・」

ちろり、と耳たぶを軽く舐め上げられる。

「アンタは悪い子のほうか・・・?」
「政宗・・・どのっ・・・・!!」

幸村は早急に政宗の肩を掴むと勢いよく唇を重ねた。
横に伸ばされた薄い唇をこじ開け、己の舌をねじ込む。
いたずらに政宗の舌は逃げていたが、やがて幸村の舌と絡み合った。

「ん・・・・」

重なり合う舌音がお互いの気持ちを更に昂ぶらせる。
政宗は幸村の表情を盗み見ようと僅かに隻眼を開いた。
ぎゅっと強く瞑られた瞼からは長い睫毛が覗き、小刻みに震えていた。

(・・so cute・・)

そう思っていた矢先、固く閉じていた幸村の瞳がゆっくりと開く。

「・・・!」

その瞳は普段の幸村からは到底想像できないような欲を帯びていた。
至近距離から見つめられ、政宗の体は急激に熱くなる。

「・・・っ、ふ・・・」

甘く激しく噛むような口付けに頭の芯が蕩けるような感覚に陥り、再び瞳を閉じた。
政宗の肩を掴んでいた幸村の右手はベルトを外しにかかる。
カチャカチャという音が響き終わると下着の中に手が差し入れらた。

「んんっ・・・!」

直球すぎる刺激に塞がれた口から思わず声が漏れ出る。
政宗は反射的に体を離そうとするが、幸村の左手がそうさせまいと更に自分のほうに引き寄せる。

「ん!!んっ!!!」

下肢を幸村の熱い手で責め立てられ、急激に快楽が高まっていく。
口端から飲み込みきれない液体が一滴流れ出ていた。

「ふっ・・んぅ!んっんっ!」

苦しげに眉根を寄せ、必死に耐え抜くその姿は扇情的であった。
政宗の口内をぐるりと舐め上げ、唇を離す。

「あっ・・!!は、はっ、ぅんんっ!!」

「政宗殿・・・。」

堰を切ったように政宗は嬌声を上げた。
それに気を良くしたのか、幸村の手の動きが速さを増す。

「幸・・むらっ・・・、あ!っ・・で、でちまう・・・!!」
「我慢なさらないでください、政宗殿。」

先程政宗が幸村にしたように、幸村も政宗の耳元で囁いた。
それが引き金になり、政宗の体が強張る。

「あっ・・!くぅ・・・・」

短く声を上げると、幸村の手の中に昂りを放出した。
何度か体をひくつかせ全てを出し終えると、全身の力が抜ける。
それを幸村は軽々と支えた。
肩で息をする政宗の額に一つ口付けを落とす。

「まことに愛らしい・・。」

「誰・・が・・・、ぅ・・!」

短く呼吸を繰り返していたが、一瞬息を呑む。
それは幸村が政宗の後孔に指を挿し入れたからだった。
くちゅり、という音が政宗の耳に届く。

「もちろん政宗殿の事、でござるよ。」

幸村は政宗を見つめながら甘い笑顔を零した。
しかし指の動きは休めることなく、奥や横に忙しなく動かす。
口では多少余裕を見せてても我慢の限界だった。
その様に今度は政宗が微かに笑いを零す。

「な、んだ・・・幸村・・・、ん・・そんなに焦んな・・よ。」

「・・・・バレましたか。」

「Ha・・モロバレだっつーの・・・。あ、っ・・・。」

政宗の中から指を引き抜く。
幸村は手の中に残った欲に舌を這わせ、綺麗に舐め取った。
そしておもむろにズボンに手を掛け、下におろす。
足の間から誇張するそれは、甘く精悍な顔からはイメージできないような凶暴さが滲み出ていた。
思わず政宗の喉が鳴る。

「政宗殿・・・よろしいか・・・?」

我慢の限界なのか幸村は政宗を後ろに向かせると自分のものをぴた、と宛がう。だが律義に政宗の了承を伺ってくるのがなんともいじらしく感じた。
それに政宗も幸村同様限界だった。

「フ・・・OK.アンタの熱を感じさせてくれ。」
「承知。・・・貴殿のお顔が見れないのが口惜しいが致し方ありませぬ。」
「言うじゃねぇか・・・。・・んっ!」

幸村の熱は容赦なく政宗の中に突き入れられた。
何度もそうされてきたが未だにその瞬間は痛みが走る。
だが、その後の凄まじい快感が待っている事を考えるとそんな痛みなどさして気にもならない。
ずぶずぶと容赦なくねじ込まれ、政宗はたまらず喉をひくつかせる。
幸村は政宗のワイシャツをたぐしあげ、あやすように晒された肌を撫で上げ口付けを落とす。

「ああ・・・熱い。」

熱に浮かされた幸村の声に応えるよう政宗がきゅう、と締め付ける。

それがいけなかった。
幸村は両目を見開くと政宗の腰を掴み、激しく動き出した。

「ああっ!!あっ!ぅぅっ、んっ!!!」

激しい衝撃に一際大きく啼く。
肌のぶつかりあう音が掻き消える程、政宗は嬌声を上げた。

「いっ!あぅっ!!んっんぅ!!あっ、ふぁ!!」

最初に感じた痛みなどすぐに消え、政宗の期待していた快楽が思考回路を停止させる。

「・・・は・・・政宗殿・・・!」
「んっ!ああっ・・!ゆき・・んっ!・・・むらぁ・・・ヤベェ・・あっ!はぁっ・・・!!」

野外だという事も忘れ、二人は夢中で貪り合う。
政宗は溜まらず車のボンネットに倒れこんだ。黒い外装に透明な汗が滴り落ちる。
幸村もぴったり覆いかぶさり、場所が安定したことで更に動きが激しくなった。
そして政宗のものを掴み、腰の動きに合わせて扱きあげる。

「ふあっ!やめっ・・そこっ・・!あっ!!あああっ!!!」

追加される強すぎる刺激のせいで一気に高みに登りつめる。
それは幸村も同じで政宗から与えられる快楽より逃れられそうになかった。

「出しますぞ・・政宗殿っ・・!!」
「俺・・・も・・あ!イキ、そ・・。」

「ぐっ・・・!!」
「・・・・・っう・・・!!!」

最奥で感じるやけに熱い感覚と同時に、政宗も勢いよく二度目の欲を吐き出した。

しばらく体をひくつかせるとふ、と息を吐く。
そしてそのまま二人はボンネットの上で一息ついた。

頬を撫でる夜風が心地よい。

2、3分経っただろうか。
幸村は依然政宗の中に入れたままだ。
怪訝そうに眉間に皺を寄せ、政宗は幸村の顔を覗き見た。
と同時に幸村のものが未だに固く、熱が引いていないことに体内で感じ取る。

「お、おい・・まさか・・・。」
「・・ぅ・・・」
「マジかよ・・・。」
「・・・政宗殿が悪いのでござる・・。」
「What?」
「政宗殿が魅力的過ぎるのでござる!某の興奮が冷めやらぬのはそのせいでござる!!」
「ちょ、む、無理だ!もう体がもた・・・ああっ!!」

若い幸村が自分の欲望に抗えぬ事は到底無理な話で、再び腰を打ちつけ始める。
もう無理だ、と口にしたが、幸村に求められる事に喜びを感じている自分は相当酔狂だと政宗は頭の片隅で思った。




事が終わった後の二人はひどい有様だった。
特に受け手の政宗は倦怠感でフラフラの状態だった。
本当は近場のホテルでも車の中でもそのまま眠りたかったが、未成年な幸村を家に帰さない訳にはいかず、政宗は気だるい体に鞭打ちながら車を走らせた。
助手席の幸村は自分の行動を反省しているのか項垂れており、先程見せた猛獣のような幸村はどこにもいなかった。

そうなると政宗の心がちくり、と痛む。
本当は躾が必要なのかもしれないが、政宗は幸村に甘いのである。
一つため息を吐くと、政宗は観念したように口を開いた。

「俺もアンタを煽っちまったからな。・・だから、そんな顔するなよ。」

「え・・・?」

こちらを見つめる二つの大きな瞳に光が灯る。

「まぁ、スゲェ気持ちよかったし、な・・・。」

「政宗殿・・・・!」

「また俺を熱くさせてくれよ。」
「ええ!無論この幸村、今以上に精進いたしまする!!」
「そうかい。だが、本業を怠ける悪い子にはヤラせねぇぞ。Understand?」
「む・・・ど、努力いたしまする・・・。」
「good boy.」

政宗はそう言うと幸村の頭を少し乱暴に撫でる。
それを心底嬉しそうに受け入れる年下の恋人を見ると、政宗は満足そうに笑みを零した。




あとがき
沙羅様!大っっっ変お待たせしましたぁぁ〜!!
「現パロで学生幸村×社会人政宗の年の差カップル」ということでしたが、如何でしたでしょうか?
エロは有りでも無しでもどちらでも構わないということでしたので、もちろん「有り」を選ばせていただきましよ!エロ好きなんです、はい(笑)
現パロなので幸村の口調をどうするか悩んだのですが、結局ござる口調に納まっちゃいました。
色モノ高校生、ということでご了承くださいませ。
ちなみに筆頭は超エリートサラリーマンという設定でした。普通のサラリーマンでも良かったのですが、やはり筆頭は出来がよろしくないとね!
沙羅様のみお持ち帰り可能となっております。
もしお気に召さなければ返品可能ですので、遠慮なく仰ってくださな♪
ぜひぜひ書き直しをさせていただきます!
この度はキリ番ゲットしていただき、ありがとうございました!
これからも当サイトをよろしくお願い申し上げます(´∀`)


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