政宗追悼文 | ナノ

政宗追悼文

あなた様のお世話を大殿より仰せつかってからの日々はめまぐるしいものでした。

病のせいで右目を失い、ご自分の殻に閉じこもっておられたあなた様を、殻から引き上げるのは容易ではございませんでしたな。
しかし、御身の障害を乗り越えられた時のあの言葉。
この胸にしっかりと刻まれております。
この小十郎、竜の右目としてあなた様をお守りすると誓いました。
たとえこの身が滅びようとも−。



「小十郎。・・・随分待たせたな。」
「いえ、ここから政宗様のご活躍を眺めておりました故、退屈などこざいませんでした。」
「HA・・!会って早々小言かよ。」
「小言の一つも言わせてくださいませ。」
「OK,OK.後でたっぷり聞いてやる。」
「・・・・では参りましょう。」




「俺と一緒に行ったら地獄かもしれねぇぞ?」

「政宗様となら何処へなりとも共に参ります。あの日の誓いを胸に、たとえ両目を抉られようとも”竜の右目”の二つ名を捨てるつもりはございません。」

「・・・OK.いい答えだ。」




この先にあるのがいかなる所でも、あなた様を永劫にお守りする。
それがあの日に誓いを立てた右目の決意でありますれば−。


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