第十六話

目の前が火花を散らしたように光が飛んでいる。

「っぁああ!!っ・・あっ・・んん!!あっ・・あっ!」
結合部からはじゅぷじゅぷと卑猥な音が溢れ、政宗の口元からはだらしなく涎が流れ出ている。
元親の腕や背中には政宗の爪が食い込み、血が流れていたが、痛みよりも容赦ない快感が元親を襲っていた。
それは政宗も同様で、整った顔を赤く染め、涙を滲ませながら喘ぐ姿は視覚的にも元親を追い込んでいく。

「・・・は・・・最高に・・きもち・・いいぜ・・。まさ・・・むね・・。」

政宗の中は内壁それぞれが意志を持っているかのように締め付けて絡みつき、どんな女のものよりも気持ちいい。
あまりの凄まじい快感に限界が一気に近付いてくる。
それは政宗も同じだった。
熱い塊が己の中を溶かしていき、容赦なくいい所を突いてくる。
その度に全身に強い快感が走り、息ができない。
「あっ!んっ!・・・っ!」
それでも甘い声が止めどなく口から出てくる。
元親は政宗の薄い唇から伝う液を舐め取りながら告げた。

「うっ・・・まさむ・・ね・・。は・・俺・・もう限界だ・・・・。」
「ぅあ・・また・・あっ・・・くるっ・・・!!」

更に律動を激しくすると後孔がぎゅっと締まった。

「っん!あっ!!あああっ!!!」

一際大きな声で啼くと勢いよく白濁が吐き出され絶頂を迎えた。
元親も締め付けに耐えきれず、政宗の中に熱い欲を放つ。
「くっ・・・!!!」



強すぎる快感に全身がどうにかなってしまいそうだった。
それと同時にいつもとは比べものにならない程の疲労感が襲ってくる。
堪らず元親は自分のものを入れたまま、政宗に覆い被さった。

「はぁはぁ・・・。な・・んだ・・これ・・。」

頭から足の先までうまく動かない。
そんな元親を政宗は優しい手つきで銀髪を撫でる。

「チカ・・・良かったか・・?」
「ああ・・・・。もの・・すげぇ・・気持ち良かった・・・。こんなの初めてだ・・・。」

元親は少し顔を上げ、視線を政宗に向ける。
驚いたことに、あんなによがっていた政宗の顔は疲れるどころか生き生きとしていた。
そして舌なめずりをしながらこんな事を言う。


「Time limitにはまだまだだぜ。もっと俺を楽しませてくれよ。」


金の瞳が獲物を狙うかのように光る。
元親は全身倦怠感で包まれているのに、再び自分のものが熱を帯び始めているのに気がついた。

『ああ、そうか。そういうことか。』

元親は自嘲気味に笑うと、疲れた体に再び力を込めた。

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