「おい、ヤシチまだかよ?」
「煩い…わ、わかっておる」
ミルモを押し倒して数分、ヤシチはそれ以上を行動しなかった。
「これで何度目だよ?」
「す、すまん…拙者も初めてで…」
こういった雰囲気になるのは今日が初めてではない。
何度か押し倒したのは押し倒したのはいいものの、ヤシチが今日はなし。
と諦めてしまうからだった。
「なんだよ、俺ちゃ勃たないってか?」
「そんなことはないが…、ミルモよりも、女すら相手にしたことない…」
ヤシチは落ち込んだ様子で、「すまん…」と一言いった。
「待て、今日もやめるのか?」
ミルモは体を起こすと、ヤシチの服を掴み自分の方へとよせる。
「み、ミルモ?」
一人で顔を赤くして戸惑っているヤシチを黙らせようと唇を重ねた。
一旦唇を離すと、先ほどより顔を赤くしているヤシチはまだ状況を読めないようだった。
「雰囲気でもつくろうぜ、いい加減俺だって…」
いい加減キス以上にいきたい。そう言いたかったが照れくさくなり、ごまかす様にキスをした。
今度は、舌を入れてみる。
ヤシチもゆっくりと舌を絡めてきた。
唇を離すと二人とも肩で息をしていた。
ヤシチは顔を赤らめながらも、ミルモを押し倒した。
「加減するようにするからな…」
「(ヘタレなやつ)」