本日快晴なり。
雲ひとつない青空に浮かぶ太陽は地上をサンサンと照らしていた。

今は3限目だから朝より少し、日の照りが強くなっていた。
しかし、俺は太陽なんか気にもとめていなかった。
何故なら、大好物の甘い、甘いお菓子が幸村くんの教室―――――3−Cで俺を待っているから。

どうしてわざわざ3−Cに行くかというと、前の時間が家庭科だということを知っていたから。俺はお気に入りのガムを食べるのを我慢して教室へむかった。


「幸村くんいるかー?」


案の定、教室のあちらこちらから黄色い声が聞こえてくる。
だけど俺はそんなことを気にせずに幸村くんの方へあるいって行った。
そこにはお目当てのお菓子(お、マフィンじゃん)と幸村くん本人。そして、昨日の女の子がいた。


なんだ…?幸村くんの知り合いなのか?


「やあ、丸井。どうしたの?」

「とか言ってわかってんだろ?」

「まあね。いいよ、あげる。」


俺はサンキュー、とだけ言ってマフィンを食べ始めた。


「…で胡桃はどうしたの?」

「大したことではないんですけど、こないだ精市さんが言ってたケーキ屋さんってこれですよね?」


胡桃と呼ばれたその子は制服のポケットから小さな白い紙を出す。 幸村くんとこの子はどんな関係なんだろうか……。


「うん、合ってるよ。」

「よかった。……今日、行ってみようかな。」


そのタイミングを俺は逃さなかった。


「俺も一緒に行っていいか?甘いもの好きなんだよなー…なんて、」


そう言うとその子は優しく微笑みながら喜んで、と言ってくれた。

幸村くんがいることを少しの間忘れてしまっていた。





(なんか、俺……おかしくね?)


   
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -