昨日の事を2人に報告すると案の定すごく驚かれた。 「え?本当に!?すごいじゃん渚!」 「何て白石くんに言ったん?」 『……普通に付き合ってみない、って。』 本当は一番驚いているのは私だが。こんな平々凡々な私があの白石くんと付き合ってるなんて普通じゃあり得ないと思う。白石くんよく了承してくれたよなあ。 ……でもよく考えれば自分に近いマネージャーの告白は断っといてよく知らない私の告白はうけとめたってことだよなあ。白石くんとは同じクラスだがあまり話したことがない。だから名前まで覚えているとは思わなかったし。 『なんか謎だらけだなあ……』 「……よくわかんないけどそこまで深く考えなくてもいいんじゃない?」 「川上さん、お取り込み中悪いんやけど」 噂をすればなんとやら。白石くんがニコニコしながらこちらを見ていた。ああ!なんて綺麗な顔なんだ! 羨ましい。 『ああ、白石くんどうしたの?』 「たいしたことやないんやけど、アドレス教えてくれへん?」 『あ、うん、そうだね』 そういうのって普通は最初にするんだろうな。よくわかんないけど。 「ほな、今日からメールするわ」 『今日から?』 「おん。それとも、迷惑になってしまう?」 『いや、全然平気。』 「はは、そらよかったわ!」 心なしかとても嬉しそうに見える。そんな顔されるとこっちまで嬉しくなるじゃないか。 「蔵ノ介!ちょっといい?」 「美由、どうしたん?」 "美由"と呼ばれた子はどちらかというと美人なのに女の子独特の可愛さも持ち合わせたような雰囲気をしている。こういう子と白石くんが並んでいるとお似合いだな、と思ってしまう。……彼女として大丈夫なのだろうか。 あ、彼女と目が合った。何故だろう。睨まれている、気がする。困っていると颯奈が教えてくれた。 「ほら、あの子がマネージャーの……」 成る程、それで睨まれたのか。女の子って怖い。 「あー了解や。ほな、謙也とかにも教えといてくれへん?」 「あ、うん……」 「ほんで川上さん、何時くらいなら暇なん?」 ……また睨まれた。なんか美人の一睨みって迫力あるよね。 「、川上さん?」 『あ、ごめん。私はいつでも大丈夫だよ。』 「じゃあ、8時位でええかな?」 『うん、待ってる』 ふと気づいたときには河崎さんは居なくなっていた。 → モドル |