9日目

千「鋼球を止めるなんて・・・アルコバレーノが0.05秒以下の早撃ちで放ったのは恐らく特殊弾。」

骸「しかし最後の一発だったとは。まんまと術中にはまってくれましたね。これでまた一歩ボンゴレ10代目略奪に近づきましたよ。」

「そんなことより人生ゲームやろーよー。」

骸「黙りなさい、暇人。

「にゃっ!だんだん扱いが酷くなってる・・・」

フ「夕翡姉は打ち解けやすい人ランキング5位だからね。」

「喜びたいけど・・・・素直に喜べない。」


骸と千種がツナ達を観察してる間、夕翡とフゥ太は人生ゲームをしていた。

どこから持ってきたとか聞かないように!

ちなみに、2人で人生ゲームは少なすぎるので、千種も強制参加である。←どーでもいい


「もう、遊べるときに遊ぼうよ〜。どうせ、これからシリアス雰囲気なんだから。」

骸「嬉しいことですね。」

「どこが〜。ツナたちがきたら、私はほとんど手ぇ出さないからね。傍観者。ふーも邪魔しちゃダメだよ?」

フ「ツナ兄を助けないの?」

「うん。ここらへんばっかりは・・・・変に助けられないから。」


下手に手を出せばどうなるか分からない。

とりあえず、小言弾が手に入らなければ・・・どうしようもないのだから。

小言弾が手に入り次第ギャグに持っていくのであります!


骸「夕翡・・・貴女はよく分かりません。ボンゴレ10代目は貴女にとって大切なのでしょう?」

「超大切!」

骸「それなのにわざわざ苦しめる・・・と?」

「必要だもん。ツナが成長するためには・・・ね。」

骸「死ぬかもしれないんですよ?」

「死なないよ。これは確信。ま、もしもの時は助けるしね〜。」


骸は感じ取っていった。

夕翡の本質を。

普通とは違う何かを・・・。

いつも軽い調子だけれど・・・・それが偽りでも真実でもないことを


シュッ


骸「千種?・・・・あぁ。先輩が。では・・・」

千「はい。」

「P−。」

千「?」


ぽんっ


千種の手元に何かが投げられた。

千種は平然とそれをキャッチする。



「包帯と少しの薬。怪我したら使ってね。」

千「・・・・・・・ありがとう。一応言っとくよ。」

「いえいえ〜。」



千種は部屋から出ていった。

残るは骸と夕翡とフゥ太だけ。

原作と違うのはフゥ太がマインドコントロールされていないところだが・・・・どうなるか。



骸「さてと・・・夕翡、邪魔されては困るので契約してもらいますよ。」

「やだー。むっくん、体を大切にしてくれないんだもん。」

骸「体・・ねぇ。貴女はただの駒ですから。」

「だから契約したくないのー。」

骸「・・・・・・・・・まぁ、最初から貴方の意見なんて聞いてませんよ。」



骸は槍を握り締めた。簡単だ。この槍で夕翡の体の一部を傷つける・・・それだけでいいんだ。

そう、それだけで済むはずなのに・・・

握った手を動かせなかった・・・・

骸はただ、立っていた。なにもせずに


「むっくん?実力行使は止め?なんにしても、むっくんに負けるほど私は弱くないけどさ。」

骸「煩い・・・・・。」

「よかったねー、それは感情ってやつだよ。むっくんはちゃんと持ってる。」

骸「は?」

「人として生きるために一番大切なもの。私のことが気に入ってるから出来ないんでしょ。」

骸「僕は・・・・貴女が・・・嫌いですよ。」

「そう思っていても、嫌いになれない自分はいる。」


夕翡は手を止め、躊躇なく骸に近づいた。

そして、槍の先を自分の首に当てる。

どうして・・・こんな少し手を動かせば契約できる距離にいるのに・・・動かない・・・


「契約・・・しないの?」

骸「貴女はっ・・・馬鹿ですか。仮に僕が夕翡を殺せなくても・・・計画に支障はない。」

「クスクス)一度戻った感情を消すのって難しいんだよ。そのうち・・・犬と千種にも・・でてくるよ。」

骸「僕にはそんな甘い考えは必要「ないんじゃなくて要らないんでしょ?」何を・・・・」

「怖いんでしょ。傷つくのが・・・。人を殺して感じる罪悪感が・・・・感情があったら人を殺せないもんね。」

骸「怖い?僕が?」

「うん。でもね、無理して殺すことなんてない。この戦いが終わったら本当に自分のしたいことを考えてみて。」


夕翡に優しく骸を包みこんだ。

珍しく骸は抵抗しない。

そのまま小さい子をなだめるように、骸の頭を撫でる。


「人のぬくもりもあたたかくていいものだよ。」

骸「そんなもの・・・・」

「無理して人を否定しなくてもいい。ツナを見てれば・・・分かるから。もうちょっと素直になったら??」

骸「っ・・・どうしてそれを夕翡が言うんですか。」

「えっ?」

骸「貴女も僕と同じだ。全てを否定して、全てを傍観して、何も信じていない。人の温もりなど欲していない。」


骸の言葉に、夕翡は少し驚き また笑った。

それは作った笑みではないけれど、心のそこからの笑みというわけでもはなくて

本当の笑みなんて知らないの

毎日楽しいし、笑ってるけど・・・心のどこかでは冷めていて見下してる。



「同じじゃないよ。だって、むっくんは温もりを欲してる。けど、目的のためには不要だから要らないと思いたいの。」

骸「・・・・・・・・・・そんなことはない。」

「じゃぁ、どうして要らないなんて考えるの?あたたかくて、優しくて・・・誰だってほしいんだよ。」

骸「じゃぁ、貴女はなんなんですか!!」

「私だってほしいけど、そこまで欲しいってわけでもないし必要なわけでもない。むっくんはまだ純粋なんだから、ね?」

骸「僕は・・・汚れている。とっくに。」

「血は穢れじゃない。一つの目的のために手段を選ばないって美しい生き方でしょ?でも、他の道だって選べるの。必要ならいつでも助けてあげるから。」

骸「・・・・では、夕翡は?」

「私はダメだね〜。」



その目は、酷く冷めていた。

光なんて灯っていない。

骸は何かいい返そうとした・・・・・けれど、来てしまった。

もう、後戻りは出来ない・・・なんていったら夕翡は笑うのだろう。

人間はどこからだって戻れる。ただ、今までやってきた現実を認めて受け入れて背負って行く勇気があるなら。



ツ「君は!!」



さぁ、この続きは

誰が作る?

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