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「う゛・・・・・・」

シ「お、起きたか可愛い子ちゃ〜〜んvv」

ぎゃぁぁぁああああああ!!!


ドガッ!


向かってきた男性にグーパンチを食らわせた。

見事鼻に当たり、男は痛みもだえる・・・


ガラララッ


ツ「ぁ、咲希ちゃん。起きたんだ・・・・・え?」

「ツナ君・・・・。」


驚くのも無理はない。

保健室に入ってみれば、床で悶えている男。

だが、すぐに状況を理解できたのか、ツナはため息をついた。



ツ「何やってんだよシャマル・・・・・」

「シャ・・・マ・・・・ル・・?」

シ「おぅおぅ・・・・最近の若い子は元気がいいね〜。」

ツ「咲希ちゃん大丈夫??」

「あー、うん・・・私・・・・」

ツ「体育の授業中気絶したんだよ(苦笑」

シ「特に外傷があるわけじゃねーし、授業に出ても平気だろ。」

「は、はぁ・・・」

シ「そういやぁ、自己紹介がまだだったな。俺は保健医のシャマル。よろしくな。」

「保健医だったんですか。ありがとうございました。」



ぺこりとお辞儀をしてから咲希は保健室を出た。

あれが保健医でいいのかなんて思ってしまったけれど・・そんな咲希は悪くないだろう。



「えっと、私・・どれくらい?」

ツ「体育の半分くらいかな・・・・。これから3時間目だよ。」

「3時間目って・・・理科?」

ツ「そうそう。」


理科の担当はヴぇルデ。

どんな先生なのか咲希は聞いたことがあったが、全員が 「変な先生」 と答えた。

この学校のほとんどが変な先生の気もするが、それとは別に変らしい。



ガララララッ



理科室は薄暗かった。

たくさんの薬品や実験器具があり、夜にきたら不気味だろう。

普通の理科室だ。



ヴ「きたか。」

「ヴぇルデ先生・・・ですか?」

ヴ「そうだ。転校生だな。」

「はい。」

ヴ「早く席に着きたまえ。授業の時間が減る。」

「は、はい。」



京子が手を振ってくれたのでそそくさと隣の空いている席に座った。

確かに、少し神経質な感じはするが特別変なきはしない。

そんなことを思っていた咲希だが・・・



ヴ「それでは、授業を始める。1分野の教科書32p「先生、今日も2分野です。」・・・何。」



ヴェルデは発言した生徒をギロリと睨みつけた。

1分野の教科書を出しているのは咲希だけで、他の生徒は全員2分野の教科書を出している。

みんな呆れ顔だ。



ヴ「2分野?それの何が面白い!!重要なのは科学だ!科学は・・芸術だ!

「・・・・・・・は?」

「先生、分かりましたから2分野の授業をしてください。」

ヴ「仕方がない・・・。教科書を出せ、さっさと終わらせる。」



ヴェルデはため息をつき、黒板にずらずらーと字を書き始めた。

咲希が呆然としている間にも授業は進み、みんなノートに文字を写している。



ヴ「これを一字残さず全て覚えろ(キラリン」

「はっ・・・・・えっ!?」

京「咲希ちゃん、早くメモしないと!!」

「え?う、うん。」



わけが分からないまま、咲希はずらずらーと書かれた文字を写した。

遅れた分もあるが、ヴェルデの書くスピードは早い。

本当に急いで書かないと、次から次へと消されては書かれていく。

咲希は、自分が何を書いているのは分からないままひたすらに手を動かし続けた。



キーンコーンカーンコン



授業の終わりを継げるチャイムが鳴った。

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