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・・・応接室の空気はかなり張り詰めていた。

原因は風紀委員長である雲雀恭弥の機嫌がかなり悪いことにある。

草壁はあの女子が雲雀の機嫌を損ねることだけはないように!!と必死に祈っていたが、女子は大泣きで出て行き・・・中に入れば案の定雲雀の機嫌は悪かった。

大方あの女子は咬み殺されたのであろうが、意識のあるまま逃げおおせられたのは驚きだろう。

そんなこんなで、雲雀の機嫌はいまだ治らず草壁がどう言葉をかけるものかと考えていたそのとき



「「失礼しまーす。」」



2人の女子が入ってきた。



ピクリッ



雲雀はその言葉にかすかな反応を示す。

そう、入ってきたのは・・・・



「始めまして!かっこ雲雀さん以外かっことじ。1年A組風紀委員になりました沢田咲希です!よろしくお願いします!」

「同じく1年A組の風紀委員で、如月結です!よろしくお願いします!」



まさに、キタ━━━y=-(゚∀゚)・∵.━━━ン!!!

機嫌の悪い雲雀の元に、その"元凶"ともいえる少女がきてしまったのだ。

雲雀の機嫌は急降下・・・・。



ツ「し、失礼しまーす。(な、何この空気ー!!?)」

獄「ケッ。」



・・・・さらに厄介なものが。



ツ「・・・・・咲希!?

「ぁ、お兄ちゃん!」

「つ、綱吉先輩!!///」

獄「これが10代目の妹・・・・。」

「お兄ちゃんの風紀委員?一緒だね〜。」

ツ「う、うん。って離れて離れて!」

「?? え・・・なんでっ・・・お兄ちゃん・・・私のこと・・嫌いなのっ?(潤」

ツ「違っ、そうじゃなくてね。雲雀さんの前で群れたら咬み殺されるんだよ!!」

「「咬み殺される?」」



咲希と結はキョトンと首を傾げた。

無理もないだろう、入学したてなのだから。

ツナは説明しようとしたが、タイミング悪く他のクラスの生徒が入ってきてしまった。



雲「これで全員?」

草「はい。」

雲「そう。君たちの仕事は違反者の取り締まり、朝の検査、放課後の見回り等だから。解散。」



バッ



雲雀のその一言で、さっき集まったばっかりの者達はすぐさま出ていった。

・・・・が、例外もある。



「雲雀さん、風紀委員だったんですね///結グッジョブ!」

「あはは・・・。(さっきまで文句言ってたくせに。てか、泣いてたくせに。でも・・・綱吉先輩と同じ委員会//)」

雲「・・・最悪。変えてもらうよう頼まなきゃ。」

「私!風紀のために頑張りますので、何でも申し付けて下さ「今すぐ退会」は、無理です☆」

雲「・・・・」

「ところで、書記とか副委員長とか会計とかは決まってるんですか!!?決まってないならわt「ねぇ、咲希。」ん?」

ツ「もしかしなくても次の標的は雲雀さん・・・?」

「うn「止めろーー!!」秤ス!?」

ツ「お前何考えてるんだよ!!留学して少しは変わったと思ったけど・・・・なんにもかわんないな!

「這煤v



咲希は床に手と膝をついてorzのポーズ。

それを白い目で見ている一同・・・・。



雲「ねぇ君たち・・・これ以上僕の前で群れる気なら咬み殺すよ。」

ツ「ひっ!」

獄「てめ、雲雀!10代目に手ぇ出したら果たす!!」

「雲雀さん、群れるってなんですか?お兄ちゃん、銀髪の人誰?カッコイいいねー!!///」

ツ「またお前は!ちょっとは自重しろ!!」

「お兄ちゃんの友達にしてはカッコイイよ!!」

ツ「だーかーらー!!そう言うのがお前の悪い癖なんだよ!!すぐ誰でも好きになりすぎ!!だから騙されるんだって!もっと慎重に「あーあーあーあー!!」咲希!」

「いいの!雲雀さんカッコいいもん!!」



ワーワーギャーギャー

今の応接室を表すなら、まさにそれだろう。

当然、こんな空気に雲雀が耐えられるはずがない。



雲「・・・・煩い。」



ドガッ!!



ツ「ぎゃぁっ!!」

獄「10代目!!てめ、ぐあっ!

「ひゃっ!」

「ちょ、咲希!さっさと出ようよ!ここ危ない!!」

「うっ・・・」

雲(・・・また?」



ツナと獄寺は雲雀のトンファーの餌食となりあっさりと伸びた。

だが、咲希はまた寸前のところで避けている。

雲雀は、相手が女子だからと言って手加減するような真似はしない。



「うぅっ・・ひっく・・・うわっ・・・」

「咲希、泣かないで。」



ヒュンッ!



「うわっ!雲雀さんのっ・・・鬼ぃー!!

雲「・・・なんで避けれるの。」

「?」

雲「どう見ても強そうに見えない。反射神経がよさそうでもない。さっき泣いてたし。しかもこの草食動物の妹なんだろ?」



とどづまり、ダメツナの妹なら同じくダメダメだろうといいたい。

上が駄目なら下がしっかりするとは言うが、そう言うタイプにも見えない。

それなのに当たらないトンファー・・・

雲雀は不機嫌そうな顔で咲希を見ていた。



「うーん。なんとなく分かるので。」

「咲希って昔から直感が鋭いよね。」

「言われてみれば!あみだくじも当たるしじゃんけんも99%勝つ!ぁ、でもお兄ちゃんには時々負けるかな?」

「それは超直感だぞ。」



突然声が入ってきた。

目をやれば、窓際に一人の赤ん坊がちょこんと座っている。



「わっ、リボーン君・・・だっけ?」

「知り合い?」

「なんか居候になってた。」

雲「やぁ、赤ん坊。」

リ「ちゃおっす、雲雀。わりぃが今日はそいつのこと見逃してやれ。咲希も、ツナをつれてさっさと帰るぞ。」

「ちぇー。雲雀先輩さようなら!明日も、ううん。もっとお話しましょう!」



かすかに頬を染め、ぎゅっと雲雀の手を握ると

ツナをずるずる引きずって咲希は部屋を出ていった。



「・・・・・・じゃぁ、私も失礼します。雲雀先輩。」



・・・微妙な空気がその場に残った。


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