濡れるラピスラズリの誘惑

群青と鮮血とわたしと



宇宙葬列

四肢を地球へ還す

絡まる闇のなすままに

もう一度だけ呼吸をしたかった

酸素の蔑んだ目を尻目に

がんじがらめの月と星

産声とともに去りぬ

ちぐはぐな哲学

惑星埋葬

:


 僕が呼吸をしなくなっても地球は息をし続けるだろう。
ボクは幾筋かの涙をつれて宇宙の塵になるのだ。
どうせなら星になりたいものだけれど、ボクは欲張りじゃないから、なんて。
そして時は何もなかったように動き続けるだろう。
さあ、僕の生を地球は覚えているだろうか。


地球さん。
あわよくばボクと心中してくださいませんか?


これが今世紀最大にして最後のエゴだ。




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