寒さが厳しくなってきた冬。こんなに寒い日は早くお布団に入って寝るに限る!


お風呂に入ってぽかぽかに暖まった身体。しっかり髪の毛だけは乾かして、私は一目散にベッドに飛び込んだ。
冷たかった布団の中が徐々に暖まっていく。


その気持ちよさに、ちょっとだけウトウトしだして目をそっと閉じようとした所で、寝室のドアが開いた音がした。すぐに閉じたはずのドアなのに、冷たい空気が流れてきたのが分かって、ぶるりと身体が震えた。



「もう寝ちゃった?」
「んーん、起きてるぅー」
「今にも寝てしまいそうな声だね」


私よりに先にお風呂に入って、しばらく台本のチェックをしていたレンの声が聞こえる。

布団から出ないままそう返事をすれば、レンは布団をまくって私の隣に潜り込んできた。
そのせいで冷たい空気がまた私の布団に少しだけ流れ込んでくる。せっかく暖まっていたのに!



「さむーい!入ってくるなぁー!」
「中々ひどい事言うね…さすがに傷つくよ?」
「そう言うならせめて服着てよ!」


そうなのだ。この男、なんと言っても寝る時に服を着ない。辛うじて下だけは、まぁ…履いているけれど。晒された上半身裸のレンの素肌が、私のルームウェアにピタリとくっついてきた。

まったく……夏ならともかく冬まで裸だなんて…風邪を引かないか心配になっちゃうじゃないか。



「れーん」
「なぁに?」
「寒くない?」
「ん、こうすれば暖かいかな」


そう言ってレンは、布団を頭まで被って私を抱きしめた。首まで入っていた時よりも、確かに暖かい。暗い視界にレンの顔がぼんやりと浮かぶ。ぎゅっと抱きしめられた肌の感触が、ルームウェア越しに伝わって。至近距離で見つめられたレンの綺麗な顔に、いつもドキドキさせられるんだ。



「キスしても良い?」
「……いいよ」


私がそう返事をした途端に、勢いよく重なった唇。


初めはちゅって啄むように。段々と唇が離れる感覚が縮んで、気が付いたら飲み込まれるように舌が絡んでいる。



「んぅ、ちゅ、ぁ…」


酸素が薄くなる布団の中で、空気ごとレンに吸われているみたいで、ドキドキと息苦しさで胸がぎゅーってなる。あまりに苦しくてレンの胸板を叩いたらようやく離してくれた。


必死に息を吸うけど、その空気すらもう熱くて少しも休憩なんて出来ない。


今、真っ赤な顔していると思う。この暗がりで見えなければ安心するのに。だけどレンは決して手を止めてくれることはなくて、服の上から私の身体をまさぐりながら、またキスをしてきた。



「んっ、ぁ……」

パーカーのファスナーを下ろされ、レンの手が私の胸を柔らかく揉む。寝る時にブラはつけない派だから、ダイレクトに感じる冷たい手の感触に身震いがした。



「つめたいよぅ……」
「大丈夫、すぐ暖まるよ」


冷たいレンの手が這い回り、下まであっという間に脱がされてしまう。吸う空気は熱いのに、触れる手だけはこんなにも冷たい。


だけどその感触に気持ち良くなっているのも事実だ。その快感に耐えるように、私は横になったままレンに背中を向けた。



「なまえ」
「ん、」
「こっち向いてくれないの?」



暗くて良く見えないはずなのに。レンってば、後ろから胸を揉みながらすぐに固くなった突起を見つけてピンポイントで弄ってくるから、思わず身をよじった。


「はぁっ……あ、」


それだけで終わらず、もう濡れ切ってしまった下部に後ろから手を伸ばされる。見えないけど、くちゅりという水の音は確かに聞こえてくる。

指を挿入されてくるりと指を回し、奥まで突いてくるレンの指に翻弄されて、私はそのまま声を上げるしかなかった。



「あ、やっや…レン、…もう、だめっ」
「ほらなまえ、もうこんなに暖まってきたよ……」
「やっ、もう、あついっ……」
「そうだね。俺も暑いよなまえ」


いまだに剥がされない布団の中、いつもよりもずっと身体は熱くなっている。


「……っ!やぁっ……」
「っ、ほら…こうすればもっと熱い」


そのまま横抱きにされた状態で、レンのモノが後ろから挿入された。簡単に受け入れた私のソコは、もう限界だと言わんばりにヒクヒクと痙攣している。



「あっ、や、やっ……」
「あぁ可愛い…愛してるよハニー」


そのまま後ろからギュッて抱きしめられたまま、ずんずんと奥を突かれる。さすがに我慢出来なかったのか、動きを止めないままのレンが布団を剥いだ。



急に明るくなった視界に戸惑っていると、そのまま体勢を変えられて正常位になる。見あげれば、汗を流す色っぽいレンの顔がようやく見えて、またどうしようもなくドキドキした。


「だめっ、や、いっちゃ…」
「良いよなまえ、二人でもっと熱くなろう?」



もう十分すぎるくらい熱いと言うのに、これ以上どうなるというのか。


レンの逞しい腕に抱かれながらその快感に溺れている頃には、もうちっとも寒さなんて気にならなくなっていた。



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