音也と手を繋ぎながら、うきうき気分でやって来た夢の国。はじめ行こうと誘ってくれたのは音也で、私は音也から誘われてから、私はこの日を本当に楽しみにしていた。うふふ。


今の若い子たちの間では、カップルや友達同士でお揃いの服装で夢の国に行くのが流行っているらしい。音也から聞いた。さすがアイドル、情報源がすごい。


すっかり浮かれた私たちは当日までにお揃いでジーンズとスニーカーとリュックと帽子を買った。やるなら徹底的にやろう!という音也の方針である。



「わぁー!すごいっ!楽しそう!」
音也がはしゃいでいる。可愛い。実は私も音也も夢の国は初体験だ。


「よーし!音也、早速行こうか!」

手を繋いでパークを歩く。
アトラクションより先に、お土産屋に入った私たち。
せっかくだからTシャツだけはパーク内で買おうと決めた。たくさん種類があってどれも可愛いから迷ってしまう。


「うーん、これとかは?似合いそう」
ひとつひとつ、私の身体にTシャツをあててくれる音也。

うーん、と悩みながらも楽しそうに選ぶその顔が本当に、
「ふふっ…音也ってば、子どもみたい」
「なんだよー、バカにしてる?」
「してないよ。じゃあこれにしよっか」

結局音也のイメージカラーである赤のお揃いのTシャツにした。トイレで着替えれば、上から下まで全部音也とお揃いになった。



「ね、せっかくだから写真撮ろ?」

音也がそう言って、シンデレラ城の前で自撮りモードにしたスマホを掲げる。ちょこっと近づいてみたら、それじゃ映らないよ、と言って肩を抱いてグッと引き寄せた音也にドキドキしてしまった。

お揃いの格好で楽しそうな顔で写る、私達の写真が画面に収められた。

「よーし!じゃあ楽しもうか!」
笑った音也に手を引かれれば、今日がどんな幸せな一日になるのか楽しみで仕方なくなった。




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