▼ 真斗さんを攻めてみるの!
みんなから真斗を攻めるようにって言われたけど、いざとなると、どうすれば良いか分からない。
ソファーに腰かける真斗は、真剣な表情で台本を読んでいる。
いきなり「エッチしよう」なんて言ったら、どん引きされるよね…どうしよう、助けて!
とりあえずどうしたら良いか分からず、真斗の背後に回ってみる。
大きな背中に、ぴんとした姿勢、髪もつやつや。私の彼氏はどこの角度から見ても格好良い。
私の気配に気付かない真斗。後ろから首の辺りに手を回してぎゅって抱き着いたら、持っていた台本を閉じて私の方へ振り返ってくれた。
「ん、どうした?」
優しく笑いかけてくれる真斗に、胸がきゅんってする。この気持ちどうすれば伝わるかなって悩んで、真斗の頬に自分の頬をむぎゅってくっつけて甘えてみた。
「莉子は甘えん坊だな」
「んー…」
くっついてると、好きって気持ちが溢れそうになる。それに、紗矢ちゃん達とあんな話をしたばかりだから、こう…むらむらしちゃう。私、こんな子じゃなかったはずなのに。
私は身体を離して、真斗の正面に立った。そのまま座っている真斗に跨るような姿勢を取る。ん?と首を傾げた真斗の唇をじっと見つめる。真斗が口を開くより先に、自分の唇を重ねた。いつもはしない、私からのキス。
くちびるが離れて、私の胸に伸ばそうとした真斗の手を掴んで、それを止める。
その行動が予想外だったのか、真斗はちょっと驚いた表情を見せた。
「まだ、だめ」
「今日は少し様子が変だな」
「きょう、は…私からするの」
そう小さく宣言をして、私は真斗の股間に手を這わせた。優しく撫で上げてからベルトを外そうとしたところで、私の手を止めようと、真斗の手が伸びる。ちょっと不満気な顔をして見上げると、真斗は珍しく少し動揺しているようで。
「莉子、どうしたんだ急に」
「……ダメ?」
「ダメではないが…無理をしていないか?するなら俺から、」
「今日は私からしたいの」
お願い、と一言添えれば真斗は観念したように伸ばしていた手を引いた。
そのまま続けていいのだと解釈した私は、ベルトを外してから中途半端にズボンと下着を脱がせる。
既に大きく膨らみ始めているソレに、息を呑む。いつもコレが私の中に入ってるんだ…そう思えば妙な気持ちになってしまう。そっと触れて根元のところを優しく掴んで上下に動かしてみた。
「……っ」
真斗の顔が少し歪む。それが何だか嬉しくて、手を動かしながら先端に小さくちゅっとキスを落とす。窪みに沿って舌を這わせて、ぐるりと一周させれば上から聞こえる小さな声。
「はっ……ぁ、」
真斗が私の髪を掴んで、少し乱暴に頭を撫でてくれる。もっともっと気持ち良くなって欲しくて、ゆっくりと先端から飲み込んで口に含む。口の中が真斗でいっぱいになって、私の方まで興奮してきちゃう。
口の中にたくさん唾液を含ませてから、頭を上下に動かす。見上げれば、真斗の綺麗な顔が赤く染まっていて、胸がきゅんとしてしまった。
やだ、真斗がすごく可愛い。
「んっ……ひもひい?」
「ぁ、そこで…喋るなっ…!」
「んっ……ふ、嬉しい…」
「くっ…ぁっ、は…」
エッチで挿入されている時みたいに、じゅくじゅくと音を立てる。息がしづらくて少し苦しかったけど、真斗に気持ち良くなって欲しい気持ちの方がずっと大きかった。
もっともっと、と思っているところで少し強引に口から抜かれてしまう。小さく息切れをした真斗と目が合うと、そのセクシーな表情にどくんと胸が鳴った。
「どこで、覚えてきたんだ全く……っ、」
「あ、その……友ちゃんのご教示と、AV?かな……」
「…そのような物を女子が見るんじゃない」
「ご、めんなさい……?」
「莉子、こっちへ来い」
そう言われて素直に立ち上がって真斗に近付いたところで、ギュッと抱き抱えられてしまう。首傾げる私にニヤリと笑った真斗は、私を抱えまま立ち上がって、自分のベッドへと向かった。
────
「やぁっ!んっ、ぁ、も、やめて…」
「簡単に止める訳がないだろう?ほら、手が止まっているぞ莉子」
いやらしい水音が耳につく。そのままベッドまで連行された私は、仰向けになった真斗の上に跨っていた。身体の向きを逆にして跨っている状態……シックスナインと言うらしい、友ちゃんから聞いた。そんな体勢のまま、私はいきり立った真斗のモノを必死に愛撫した。
「(今日は私が攻めるんだもん……)」
仕返しと言わんばかりに、私のアソコに舌を這わせる真斗。私も負けじと、私も手と口を必死に動かした。口の端から唾液が垂れるけど拭うことはせず、手はそのまま擦り上げる。びくん、と脈を打つそれに、うっとりすらしちゃうから、私も大概変態なのかもしれない。
何とか先にイカせたい……そう思うのに、絶え間なく与えられる刺激に我慢することも出来なくて。
「んっ、ぁ…やん、だめっ…!」
ガクガクと膝が震える。すっかり敏感になった突起をちゅぅって強く吸われた瞬間身体がびくってして、咥えていたモノがずるりと口から抜けてしまう。同時に、腰を揺らしながら私は先に達してしまった。
「はぁっ……はっ、ぁっ、」
息を整えながら、自分の肘で震える身体を必死に支える。結局は良いように真斗に攻められてしまっている気がして、ちょっぴり悔しくて。負けじと再び咥えようとしたところで、体勢を変えられてしまった。私が下で、真斗が上。いつもの格好だ。
「んっ、や、私がしたかったのに……」
「もう十分だ。…だが、されるのも悪くはなかったな」
「んっ、それなら…」
させて?とお願いしようとしたのに大きく足を開かれてしまって、結局それ以上抵抗させてもらえなかった。
「だが、こっちの方が性に合うようだからな」
「やぁ……!」
「莉子もそうだろう…?」
悔しいくらい綺麗な笑みを浮かべた真斗が、私の中を一気に突き立てた。間を開けずに、ガンガンと力強く奥まで動かされる。刺激が強すぎて、私はただ彼の下で声を上げるしか出来なくて。
「んっぁっ、やっ!だ、……はげし、」
「嫌と言われたらさすが傷つくな。だが、本当は嫌いじゃないんだろう?」
「んっ、ぁ……」
グッと奥まで入り込んで、揺さぶられる。いつもより更に激しい律動に乱され、べとべとになった口を食べるように舐められ、快感でどうにかなってしまいそうだ。
「ん、ぁ…や……?」
すっかり快楽に溺れしまっている最中、突如動きが止まる。もうすぐでイってしまいそうな所で、寸止めされてしまったみたいだ。
欲しいのに、真斗のがずるりと抜かれてしまい、私のソコがヒクヒクと動いてしまう。
「やだぁ…抜かない、でっ…」
真斗の腰に足を回して、離れないようにぎゅっと力を入れる。それなのに真斗は意地悪に、先端で入口を擦るだけで、中々入れてくれない。
只でさえお預けを食らっているというのに、それが更に辛くて、目からぽろぽろと涙が流れてしまう。
「どうした、泣く程欲しいのか」
「うんっ、欲しい…」
「何が?」
「いじ、わる…」
「良いぞ、もっとヨガれ」
髪を撫でながら、唇が触れてしまいそうな至近距離で放たれる言葉。
今日の真斗はとことん意地悪だ。私が無闇に攻めたりなんかしたせいかもしれない。心の底から今、後悔している。
「まさとぉ…おね、がい、はやくっ…」
「早く?」
「真斗の、…いれてっ…くださ、」
「何をだ?ちゃんと言わないと分からないぞ」
「やぁ…やだやだっ」
「ほら莉子、ここで終わっていいのか?」
「……っ、真斗の、」
「俺の?」
「まさとの、おちんち、くださ…、」
「…俺を欲しがる莉子は本当に可愛いな。ずっと見ていたいが俺も限界だ」
「あっ…」
息を荒くした真斗が、また私の中に一気に入り込む。激しく動かされる身体が少ししんどいくらいだけれど、満たされた感覚がたまらなく気持ち良くて、愛しくて、ただぎゅっと何度もしがみついていた。
…あぁ、私やっぱりこの人が大好きだ。
そんなことを考えたら、もう自分が攻めようとか攻められる方が本当はやっぱり好きだとか、どっちでも良くなってきてしまった。
真斗さんを攻めた結果
⇒やっぱり攻められる
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