𝄂 Prolog

貴方はとある理由で、異能を研究することを目的として秘密裏に孤島に建てられた研究所―――アンノウンを訪れる。

アンノウンでは"様々なやり方"で異能に関する研究・実験がされており、幾つかある棟のひとつでは『失敗作』と呼ばれる実験体たちが研究員以外でも接触出来るようにされていた。

そこにいる実験体たちは、アンノウンを訪れた『客』が「実験体の全ての権利を買い取り、持ち帰る」ことが可能だと言う。
商品となる実験体たちは『失敗作』であるために、彼らの値段は購入する『客』が決めるそうだ。0から億まで、好きな値段で構わない――要するに、在庫処分なのである。


…何かを思うところがあったのか、はたまた最初からそれが目的だったのか、貴方は『失敗作』を購入することにした。




𝄂 World

世界観は現代ファンタジーで、基本的には現実世界と大きな差はありません。ただ、化学技術は作中世界の方が若干発展していますし、例の病は存在しない世界となっています。
ファンタジックなもの(異能力や魔法等)は認知度こそ低いものの存在しています。あまり異能や魔法等を信じている人は多くない、くらいの認識でOKです。

異能研究所アンノウンでは様々な研究・実験がされており、人道にもとるようなことも平気で行われています。サイコなマッドサイエンティストたちの組織と思って頂ければだいたいOK。
ちなみにアンノウンは国の秘密組織なので、どれだけ非人道的な実験をしようと検挙されたりはしません。




𝄂 『失敗作』について

商品となっている『失敗作』たちは『普通の人間を異能力者にする実験』で失敗したものが殆どで、そういった経緯から一度"中身"がぐちゃぐちゃになったことがあるものも多く、大抵人格ないし身体の機能に問題が生じています。
それに伴って『失敗作』たちの容姿は実験体になる前とは皆それなりに異なっています。
獣の耳や尻尾、羽根や鱗はもちろんありませんでしたし、髪や目の色も本来は違う色でした。それでも元々の姿の面影がある『失敗作』もいれば、変わり果てた『失敗作』もいます。
『失敗作』の姿がどの程度変容しているかは大雑把に以下の通りです。
ウル、一三、レイヴン→髪色と耳や羽根、鱗等の"混ぜ物"部分以外は概ね元通り
マオ、ヤオ→髪色と"混ぜ物"以外の部分も変異
フェイス→変容の度合いは不明
クロ→生まれつきなので変化なし

異能を持たない『失敗作』もいれば、異能そのものは持っていれども『失敗作』なので自分で異能を制御出来ない、というタイプもいるので、基本的に後述の『首輪』による外部からの制御が必要不可欠です。

購入が決定された実験体には、『首輪』が着けられます。
『首輪』には『コマンド』という機能が備わっており、「コマンド起動」と宣言した後に命令形で指示することで実験体に任意の命令を強制的に行わせることが出来ます。
『コマンド』は音声認識であり、どれだけ物理的な距離があろうとも声さえ届けば発動させられる仕様。
また、『首輪』は生体認証で所有者を登録し、登録以降は所有者のみが『コマンド』を起動させられます。要するに安全装置。
ちなみに『コマンド』は脳に直接作用するので、命令を強制するだけでなく催眠・洗脳みたいなことも出来ます。

アンノウンの人型実験体は基本的に志願者・孤児・犯罪者(重罪を犯した者のみ)で構成されており、『失敗作』たちもその例に漏れません。『失敗作』たちの出自は以下の通りです。
マオ→殺人の濡れ衣を着せられた一般人
一三→犯罪者。『捨てようとした』相手への監禁及び殺人
ウル→志願者
ヤオ→志願者
レイヴン→孤児
フェイス→志願者
クロ→アンノウンで造られた人造生命体



𝄂 購入までの基本プロセス

購入する実験体を指名して値段を決定

書類等細かい手続きを済ませる

安全装置となる『首輪』に生体認証で所有者登録

正式に貴PCが『失敗作』の飼い主に。『失敗作』はその場で連れ帰ってもいいし、後で家に送って貰うことも出来る


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