3. 伝言ゲーム


「おはよー紗世ちゃん!
ねぇ…暁月さんのことなんだけどさぁ…」

朝教室に入るなり由奈が駆け足で歩み寄ってきて
少々言いづらそうに礼央について尋ねてきた

「昨日のこと…私のことなんか言ってたぁ?」

『うん、話してた話してた!
明るくて可愛くてタイプだって
一緒にいて楽しかったって言ってたよーん!』

「ほ、本当っ?!超うれしい…っ!!!」

ごめん、本当はそんなこと言ってはいない
てか由奈の名前すら出ていない
嘘でもこんなに喜んでくれるとは…
とりあえず良かったのだろうか

「えー藤宮さんの執事さんって…あの…藤宮さんと
お付きいなさってたんじゃなかったんですかぁっ?!」

廊下の方から何やら甲高い
女子の大きな声が聞こえてきた
チラリと視線を向けると、隣には
女子に囲まれ笑みを絶やさない礼央の姿

「お嬢様とはそういう深い関係ではないですよ…
私と紗世様はただのビジネスで”主従関係”です」

女子の質問に満面の笑みで即答でする礼央
そしてその話題で盛り上がり
どうやら一部の女子の間での誤解が解けたようで

私はなんだかそんな礼央の言葉にモヤモヤして
そのまま腕を掴んで引っ張って連れ去って
誰もいない屋上の扉をガラッと開けた

「ちょっと…なんなの?」

『私達って、ただの”主従関係”なんだ…?』

礼央は紗世の問いに答えようとも
目を合わせようともせず
眼帯のない方の右目でただ遠くを見つめている

今朝だって送迎車から降りた後
車に周りを囲まれていた私を庇うように
ソッと手を差し伸ばしてくれたりしたのに
そんな中途半端な優しさなんていらない

『素直に私とはセフレ関係で自分に主導権があって
俺のオモチャとでも言えばよかったじゃん!!!』

「なに?そんな風に言って欲しかったワケ…?」

この女が何をそんなに怒っているのかよく分からない
女はいつだってそうだ、表情さえ変えないが
言葉や態度ひとつで機嫌が良くなったかと思えば
すぐに悪くなって、手に負えない

「両家の嫁入り前のお嬢さんが
婚約相手以外の男と肉体関係を持ってるなんて…
先方に知られでもしたらどうなるでしょうねぇ?」

『どうして…九条さんとのこと…』

バンッ!

紗世は大きな音を立てて勢いよく
屋上の柵へと叩きつけられた

礼央は静まり返った空気に血の気の引いた顔の紗世の腕を掴み、外に停めていた車まで
無理矢理引き摺っていった

車が動き出してようやく我に返った紗世が
抵抗してきたが、ただの女子高生を
ホテルの一室に閉じ込めることなど造作もない

「…そこで一人でやって」

言葉には出していないけど、自慰行為をしろ
と、いう意味だと分かる

『や…やだ…』

「聞こえなかった?あ、今日はデジカメで
しっかり撮ってやるからな、期待してろよ」

礼央はポケットに手を伸ばしデジカメを取り出すと
動画モードで紗世の痴態を録画し始めた

後ずさる紗世の制服のリボンを掴んでやると
ベッドの上で怯えた目で自分から視線を外さず
素直に自らの服を一枚一枚脱いでいく

下着に手を掛けるも戸惑っている紗世に
礼央はキレ口調になりながら椅子を蹴る

紗世は今にも泣きそうな震える声で
下着を剥いで秘部にソッと手を当ててみる
大丈夫、ちょっと試してみるだけ…
なんかへんな感じ…あ…ほぐれてきた…

自分の短い人差し指がどんどん奥の方へ
飲み込まれていく感触
唾液で潤わすまでもなくソコは
既にぐしょぐしょで、熱くぐねぐねと蠢いている

指を曲げてナカを引っ掻くように刺激すると
愛液が太腿を伝って快感が上ってくるのがわかる

『ダメッ!イ…イッちゃう!!』

「人前でオナニーしてイクなんて
やっぱお前素質あるよ」

早くあの2人くっつかないかな、もう誰だっていいや
私にこんなことさせて悦ぶ男なんか
今すぐ目の前から消えて欲しい

なのに、ただの都合のいい関係のはずなのに
あざ笑いながら軽蔑するようなその冷たい右目に
どうか私を写さないで…

『やっ!ぁ、ん…っも、見ないで…っ!』

「どうせ、お前はこんなんじゃ物足りないだろ?
逃げられないように縛り付けて
その淫らな穴には極太バイブでも突っ込んで…
しばらく放置でもしてみるか」

『…っ!!』

その言葉を聞いた瞬間、紗世は目を疑った
次々と様々な性の道具がテーブルに並べられていく
背徳的な自慰でイってしまった弱みに付け込まれて
この男の手の上で弄ばれる現実からは逃れられない

卑猥な淫具に犯されたまま放置される
さらにその様子を鮮明に撮影される
絶望的な予告なのになぜか身体は悦んでいる

紗世には元々苛められたいという
マゾとしての被虐願望があったのかもしれない

「お前、乱暴にされて嬉しいんだろ?
自分の指でさえ容赦ないもんなぁ
さすが俺専用の牝犬だわー。 」

『こ、こんなこと見つかったら…
礼央だってただでさえ…っ!』

「ははっ今更かよ…つかお前さぁ
こんなの使ったことある?」

目の前に突きつけられたのは
無数のイボイボの突起が付いた異様な極太のバイブ
触れられるだけで絶頂しそうな秘穴
にずぽずぽ回転させながら
礼央は激しくナカを掻き回した

さらにナカに埋められたその淫具は
勝手に激しく暴れ回り、突起によって
肉壁を掻き毟られ途方も無い快感が迸った

当然、紗世はこんな感覚を味わうのは初めてだ

『…あ、んっ…は、ぁん…っ もっ…と…っ!』

「こういう刺激も…なかなか辛いだろお前
いっつも奥を俺ので突いてやってばっかだもんなぁ
どうする?もっと刺激欲しい?」

その答えを聞く前に、紗世のアナルに
1本2本と指を増やしぐちゅぐちゅと弄りだす礼央

紗世の今の自分の抑えられない性欲に
礼央は全てを見透かしたかのような瞳で
紗世に選択を迫る

『…っはっ…ぁ…っ…はぁんっ!』

黙ったまま息を荒げていく紗世に
礼央はアナルパールを手に取ると
紗世の菊穴に捩じ込んでいった

ビー玉ほどの大きさのパールが連なった器具が
1つ2つ3つ…とズブズブと腸壁を抉られる感覚に
紗世の身体は跳ねあがり悲鳴をあげた

『ひゃああぁぁあ…っ!
おしりぃっ壊れるっ!!』

「どうよ?二穴責められて
直腸まで繋がりそうな感覚は?」

『ひぃ…っひぃ!ぁあっ!
止めてっもう…あぁんっ!』

「尻穴だってそんなに開発もしてないのに、こんなに
ナカをビクビク痙攣させてヒクつかせてるとか」


耳元で囁く様に礼央は言う、響きだけなら
甘い睦言の様な辱めの言葉を愉しそうに吐きながら
同じ響きで言葉を続けた

「そういやこのスマホで撮った方の紗世
エロ顔で蕩けてるけど…俺とヤッてる時は
もっと気持ち良さそうにヨガってんだよなー」

快楽と羞恥の責め苦に感じまくって必死に悶えるも
そう言われて思わず自分の写真に目を向ける紗世
そこに映っていたのは顔を真っ赤にさせて乳首や秘部を
先ほどまで一心不乱に弄っていた自分のあられもない姿

『…う、うぅ…!』

今は意地悪く煽られても、紗世は布を詰め込まれ
ガムテープで栓をされた口で今は呻くのみ
礼央が用意した枷で身体は拘束されて
手を後ろに回し足を開かされ
ベッドに縛りつけ固定されている

『ん…んぅ…ぁ…ぁ…っ!』

前と後ろそれぞれのバイブは
専用のテープで何重にも貼り付けられて
秘部は前後に激しく抜き挿し動き回り
アナルの方は抜けないように
プラグでしっかりと栓をされていた

だらしない体勢からさらに腰を突き出して
ビクビクと痙攣が止まらない
絶頂に達してはいるのだが、もうカラカラで
潮も愛液も何も出ない

かれこれ僅か10分足らずで
紗世は半狂乱になり身悶えしている

「機械に同じ箇所を同じ刺激で責められるとさ
俺のデカブツを突っ込まれる快感を
嫌でも思い出すだろ?ほら、ナカで動き回る
俺の指に、すげー吸い付いてくる…!」

礼央は音を立てながら一気に指を奥深くに埋めて
ナカの粘膜を擦り上げた
途端にダラダラと蜜が溢れ出す
ようやく機械姦によるこの
二穴責め苦から解放されると思ったの束の間

急に湧き起こる尿意に紗世はパニックを起こした

そんな紗世を見てニヤッと笑った礼央は
指先で押し潰す様に尖りを摘み上げて
紗世は思わず悲鳴を上げる

それに1時間前に利尿作用の強いカフェインを
含んだ飲料をわざと大量に摂取させられて
勢いよく漏れ出る排泄物を我慢することができなかった


「無理矢理捩込まれて、掻回されて…ここか?
ほら、出そうなんだろ…?くっく…
喚きやすいようにガムテープ外してやるよ」

『や…いやぁああ〜っ!お願い!見ないでぇ!』

じょろ…じょろじょろ…

「あーあ、ベッドが紗世の汚いおしっこで
びちょびちょ…こんな明るい部屋の中で
しかも録画されながらおもらしなんて…
躾のなってない変態お嬢様だなぁ、紗世は」

『やっやめっ…!こんな姿撮らないで…っ!』

バイブを入れて放置されたまま一定の刺激を与えられ
さらに礼央の長い指に翻弄されて
あられもない映像が残ってしまった

もう羞恥なんて頭から飛んでしまったかのような紗世に
礼央はまるで興味のなくなった玩具を見る
子どものような目で紗世を見下している

ただ今も意思のない機械によって快感を支配されている
そんな紗世を見ても礼央は冷めていくばかりか、思った以上に面白みがない

どうすればよりプライドの高いお嬢様の
泣きっ面が拝めるのか

考えた挙句、ずっと黙って見過ごしてきた
真実を優しく教えてやって
紗世を絶望の淵へと突き落とすことにした

「お前に今は全くといっていいほど
学校中の男が寄り近付かなくなった
本当の理由…教えてやろうか…?」

『それは…アンタが張り付いてるせいでしょ…?』

「ははっ、ホントお前はめでたい奴だな
あの由奈って女…あいつ、影ではお前が
尻軽女だの性病だの言いふらしまくって
片っ端からお前と関係を持った男奪って漁ってる」

『はぁ?そんなわけ…っ!』

「つまりお前に”お友達”ってのは
いないということだ…」

『…っ?!…ぅう…』

はい、そうですかと受け入れられるはずがない
それでも思い当たる節々があった
ただずっと受け入れたくなかった現実を
この男に淡々と語られただけに過ぎないのだろう

紗世は小さくなって、肩を啜り泣いた


「まぁ、”お前”は男共に姦されなかった
だけでも、俺に感謝しろよ。」

『っ…?』

「俺は今から”大事な用”があるから
お前はしばらくそのままな」

礼央はそう言い残すと、ホテルの扉を
バタンと閉めて出て行った

乳首と性器、敏感な個所を無慈悲に
責め立てられる淫具はそのままに
紗世の拘束された手が誰かに何かに
助けを求めるかのごとく、宙を引っ掻いている

脇に置かれたデジカメだけが、堕ちた紗世と
完全に主導権を握った執事の
行く末を写し続けていたーーー


翌日、由奈はクラスメイトに挨拶もないまま
親の仕事の都合と言いながら転校した
学校中では由奈と複数の男達の
あられもない姿のとんでもない写真や噂が回っていた


心の拠り所だった友達も裏切られ
一人ぼっちになった今の紗世が欲するのは
自由ではなく、誰かの束縛



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