Graduation【第1回アンケート3位/R-18/日夜×佐倉/リバ】









肌寒くなって、季節は2月になっていた。

三年生は、もうすぐ卒業する。






「ヒヨさんの卒業式俺も行きたい」

「何言うてんねん、在校生参加は2年だけやろ」

「家族はいけるじゃん」

「家族ちゃうがな」


なんだかズキンと胸が痛んだ。


登校日じゃない限り3年生は学校に来ないから、ヒヨさんと会うのはだいたいどっちかの家でだった。

今日は日夜家でたこ焼きパーティをするらしく招待された。
俺たちが付き合っていることをとっくに知っていたヒヨさんのご両親に会うのはいまだにちょっと恥ずかしいけれど、偏見なくまるで俺をもう一人の息子のように接してくれる二人に感謝していた。

実家を離れ祖父の家に居候していると言うと、ヒヨ母は涙を浮かべ、『そこまでしてバスケの道を…。家族と別れて暮らすなんて辛いやろうに…』と言ってなぜか抱きしめられた。
ヒヨ父には無言で缶ビールを渡された(そこですかさずヒヨさんの未成年や!のつっこみ有り)。

暖かくて、おもしろい家族。
ヒヨさんがこんないい人に育ったのも納得できる。




で、肝心の鰹節を買うのを忘れたらしく、俺とヒヨさんでお使いを頼まれたのだった。


「ほんとにこんな大きい鰹節でいいの?業務用って書いてるけど」

「おぉ。うちんち鰹節めっちゃ使うからな。和食好きやし」

そういえばヒヨさんちの晩ご飯はいつも和食だ。
これがまたおいしくて日本人でよかったって思うぐらいヒヨ母は料理がうまい。


鰹節と、おつりは何を買ってもいいって言われたからジャンプとお菓子を買った。
スーパーの袋を片手に寒い外。
みんな厚いコートを着て身を縮こまらせている。



卒業。
卒業、か…。


「………」

「なんや今日はえらいテンション浮き沈み激しいな。たこ焼き嫌いか?」

「大好きです」


ヒヨさんが。


ヒヨさんはたこ焼き好きな奴に悪い奴はいないという持論をかかげなからいつも通り前を歩いた。


卒業するってわかっていたけど、いざ、卒業式の日が近づくと段々苦しくなってくる。

もっと一緒にいたいなぁ。


「ん?俺も一緒にいたいで?」

「あれ、出てた?」

「出てた出てた」


心の中で思ったつもりが、どうやらはっきり口に出して言ってしまったらしい。

ちょっと恥ずかしい。



「だから、お金貯めて将来一緒に住もうって言うてんねんやん」

「……うん…」


後ろからでもわかるぐらい耳を真っ赤にして前を歩くヒヨさんをじっとり見つめると、急に風が吹き一層寒くなった。

先輩はあの不安が爆発した事件以来、ふっきれたのか割と自分が卒業する事にあっけらかんとしている。

それはそれで寂しい。



卒業…卒業……。

すごくめでたい事なのに、なんで俺は祝福してあげられないのだろうか。

なにか、先輩にしてあげられたら………。


!そうだ!!














「どないしたん佐倉、いきなり呼び出して」

「いらっしゃい先輩。どうぞ中へ〜…。あ、泊まるって言ってきました?」

「え、え、あーうん、もちろん」


俺の家に何度かお泊まりしてるというのに、いつもこの質問をすると照れる。
なんでだ。なんでこんなに可愛いんだ。



「おじゃまします。あ。せや佐倉、これおじいちゃんに。うちにあったもんで悪いんやけど…」

「いつもいいって言ってるのに」

「ええのええの。おかんが和菓子屋勤めてるから賞味期限ギリギリのんとかいつも家にあんねん。むしろ残飯処理してもろてるみたいなもんやし、気にすることないで」


先輩のお母さんはパワフルだけどこういう事はきっちりしていて、いつも綺麗な形の和菓子やお茶を差し入れで持ってきてくれた。
じいちゃんも気を使わなくていい、と言いつつも楽しみにしているみたいで、たぶん来週の囲碁教室でみんなと食べるだろうな。


「おじいちゃんは?」

「今日から友達と温泉旅行行ってて、明日の夜まで帰ってこないよ」

「そ、そうなんや」


だからなんで今更お泊まり程度で緊張するんだよ。


可愛すぎるヒヨさんの反応に心を和ませながら、荷物を持ってあげて部屋に招いた。


「晩ご飯は食べてきたんだっけ」

「うん。佐倉食べてないんやったら付き合うで」

「大丈夫、俺もさっき食べたから」


部屋につくとすぐコートをハンガーにかけてクローゼットに直すと、手招きしてベッドに押し倒した。
胸に顔を埋めまるで子どものようにスリスリと頬を擦りつけると、ヒヨさんは笑いながら俺の頭を撫でた。


「急にどないしたん?」

「んんー。たこ焼きパーティん時から10日間も先輩に会えなかったからまずは補給中」

「ははっ。試合続いたもんなー。試合見に行けんくてごめんやで」

「いいよいいよ。開催広島だよ?遠いし」

「でも見たかったなー。俺結局佐倉がバスケ試合してる所見た事無いわ」

「専門入ったら忙しくなりそうだしねー」

「まぁ、ほどほどに頑張る。応援行けそうなら行く」

「うん。無理しないで来てね」

「わかってる」



ぎゅうっと抱きついてくる先輩。
可愛くて、かっこよくて、可愛くて、可愛くて。



「ねぇ先輩」

「ん?」

「一緒にお風呂入ろ」

「ええええ」

「初めてじゃないじゃん」

「せ、せやけど、なんか畏まって言われると…なんか…」

「今の畏まってた?」

「めっちゃ畏まってた!」

「じゃあ………。風呂、入るか」

「さっきと同じやん」

「えええー?」



ケラケラ笑って、お互い顔を寄せ合いキスを落とした。
起き上がりヒヨさんの手を引いて部屋を出ると、寒い廊下二人で抱きつきながら風呂場に来た。
ただのバカップルである。



「あ、下着持ってくるの忘れた」

「いいよ、どうせ風呂上がってからも脱ぐし」

「っ………」

そうやけど、と顔を赤くする先輩を目の端に捉え、服を脱ぎながらクスクスと喉を鳴らして笑った。

可愛いなぁ。



風呂の準備はヒヨさんが来る前から万端で、湯をはり風呂をわかしていた。
まずヒヨさんをイスに座らせ体を洗ってあげる。

「い、いい。自分でやる」

「やだ、やりたいの」

「駄々こねない!」


俺のスポンジを奪おうとしたけれど簡単にかわしてボディソープをたっぷりつける。
背中、肩、腕、と順に洗って、前を洗おうとしたら腕を掴まれた。


「……あかん!」

「やだ」

「やだ、あかん!前は自分で洗う!」

「あかん、やだ!」


ぐぐぐっ、っと攻防戦が続いて、なかなか諦めないヒヨさんを睨み付けたらクシュンと風呂場にくしゃみが響いた。


「あ、ごめんなさい」

「い、いいから。佐倉は先に湯船浸かってなさい」

「……はーい」


しょんぼり肩を落として、お湯でさらっと体を洗い流し、ゆっくり湯船に浸った。


ヒヨさんの体綺麗にしたかったなー。綺麗に、体の隅々まで全部。穴という穴全部。


「こら佐倉くんーまた声に出てるよー」

「わー出ちゃったー」









数分してヒヨさんは体を洗い流しまだすねる俺がいる湯船に入ってきた。

ふいーと親父くさい声を出しながら俺の胸にもたれる。


「…なんかあった?」

「なにがですか?」

「夜の8時に今日泊まりにこないですかって電話きて…びっくりしたやん。う、嬉しかったけど」

「嬉しかったんだ」

ブクブクブク、と口まで湯船に浸かり息をふきかけている。
照れているのだろう、耳まで真っ赤だ。


可愛い。
愛おしい。
離したくない。


ヒヨさんの濡れるこめかみにチュっと音を立ててキスを落とし、後ろからぎゅうっと抱きしめた。


「んっ…ヤ、ヤるん?」

「……ヤりたい?」

「俺が…質問したのに…それずるい」

「ごめんごめん。……ヤろっか」

「んっ…」

後ろからヒヨさんの耳を舐め、敏感になった胸の突起を親指で転がし、やわやわと揉みほぐしていく。
日頃のおかげ(?)でヒヨさんの乳首は普通より少し大きく、転がしただけでぷっくりと膨れ上がる。

ロリコンの趣味はないけれど、胸がぺったんこな女の子が好きな男の気持ちが最近わかるようになった。
全くない、わけではないのだ。
揉んでほぐしてあげれば息が上がるし、突起を抓れば快楽の声が漏れる。

ちゃんと、感じてくれている。


「んっ!」


ちゃぽん、と水しぶきがおきて、あまり広くない湯船でヒヨさんは足をピンっと伸ばした。

「ヒヨさん、暴れちゃだめだよ」

「せ、せやって」


眉間にシワを寄せて俺に抗議しようと振り向いたヒヨさんの唇をすかさず乱暴に奪う。


「はっ…うっ……っんっ…うっ…んんっ」

鼻から息が漏れる音がなんとも卑猥で、口内で暴れる舌を何度も吸い上げ、涎がしたたり落ちるのを気にせず何度もヒヨさんを味わった。
舌を吸ってあげると気持ちいいのか震えながらヒヨさんも一生懸命俺の舌を吸い、歯列をなぞってあげると目をぎゅっと閉じ甘い甘い吐息を漏らす。

お風呂っていいね、濡れても気にしないでいいから。


「はっ…はっ……はぁ……はぁ…佐倉……息…くるしっ」

「ごめんごめん。10日ぶりじゃん?ちょっと我慢できなくて」

「それ言うなら俺もやし」

「わっ」


突然ヒヨさんは体ごと振り返り俺に抱きついてきた。

繰り返すけど、湯船はそんなに広くない。
おまけに俺はバスケ部だ。まぁまぁでかい。


「ヒヨさっ…ヒ…狭い、狭いから、ちょ」

「はぁ…佐倉っ …佐倉佐倉」


やべ、猛進モード入っちゃった。

俺に跨る格好で抱きつき、なんとも卑猥に俺の股間に自分のを押しつけてくる。
お湯の所為で滑りにくくなっている水の中を、先輩のソレが動き回る。

「はっ…はっ…佐倉…佐倉……触って……もっと触って…俺の…触って…」


グリグリと押しつけてきて、流石に理性がぶっとびそうになった。
激しく腰を動かすもんだから、さっきからお湯が跳ねてどんどん外に零れている。


「ヒヨさん…」

「あっ…あっ!」

滑らない中、スルスルと手を伸ばしヒヨさんのアナルに指を一本押し込むと、待ってましたと言わんばかりに再び股間を押しつけてきた。

「もっと…!もっと!」

「ん…ん?中……久しぶりなのに結構すんなり入った?」

「あっ…だって…そんな…10日も…我慢できん……しっ…あっ…あっ……んんっ…今日…やっぱやるんかな、って思って……中…空っぽにしてきた……」


確信犯。



「ヒヨさんっ!」

「さくっ…んんぐっ」


腰を回す淫乱な恋人の背中を抱き寄せ、また乱暴に口内を吸い始める。

「はっふぐっ…んんっんっんっ…はっ…んんっ!!」

「?」


あんなに夢中になって俺の舌に吸い付いていたヒヨさんが、いきなり顔を離し天井に向けた。


「え、なに?なに?」

「ふっ、ふっ、ふえっくしょおおい!!!」


くしゃみ………

しかもそのおっさんくさいくしゃみは…1000年の恋も冷めるよ…

冷めないけど。



「ごめんごめん、上がろっか」

「いややー入れてー」

「ちょ、今度は先輩が駄々っこじゃん」

立ち上がると俺の股間に頬を寄せてくる本当に淫乱になってしまっ……なってくれたヒヨさんの脇を持ち上げ、半強引に風呂場を後にした。










「ごめんねー?まだ寒い?」

「大丈夫」

暖房を上げてヒヨさんの髪の毛をドライヤーで乾かしてあげる。

お風呂エッチ失敗。
前は本当に体洗うだけだったしな…。
次こそは、暖かくなってから!


「佐倉ー早くー早くー」

「まだ髪の毛半乾きでしょ!ちょ!チンコ握らないでくださいよ!」


体をきちんとタオルで拭き布団に二人くるまって密着する。
髪の毛を乾かしていると、待ちきれないのか俺の体にちょっかいを出してきた。
ほんとにもう……。


「はい、じゃあ寝ころんで」

「やったー!」


ごろん、と転がると恥じることなく足を大きく開く。

ヒヨさんはスイッチが入ってしまうとかなりのド淫乱になってしまう。
スイッチ入るまでは逆に照れて顔を真っ赤にするぐらいなのに…ほんとこの人不思議…。


ヒヨさんに覆い被さって、何度も舌を絡め合わせる。
何度も角度を変えてヒヨさんの舌に吸い付き口内を舐めまわす。
ヒヨさんはそれに答え嬉しそうに俺の唾液をごくごくと飲み込んでいた。

たっぷり愛撫しようと首筋に舌を這わせた瞬間、またちょっかいを出してきた。

「だーかーら!チンコ擦らないでくださいって!」

「はーやーく!」

「っとに……もう…」


ヒヨさんの腰をつかみくるりと体制を変え四つん這いさせると、ヒクヒクと動くその尻穴に舌を押し込んだ。


「はっ…んんっ …!!めちゃ…気持ちっ…」

浅い所を何度も出し入れをして、左の人差し指をゆっくり押し込んだ。


「んんーっ!」


指の付け根まで到達すると、嬉しそうに膝を震わせ高く突き出す。
もっと、の合図。

「はいはい」

中指も増やして奥に進めると、枕に顔を押しつけ高い声を出した。
どこが気持ちいいところか熟知している。
この、浅めのところと、腹側の奥。


「あっあっ!…もちっ…もち…よう……気持ち…よう……佐倉ぁー好きー」

「うん、俺も大好き」


いつもの棚に置いてあるジェルとコンドームを取り出して、まだ中に指を入れたまま液をタラタラと落とす。


「んっ!」


冷たいのか腰をビクっと大きく震わせ、でもすぐに自分で腰を振り俺の指で中を出し入れしている。


「んっんっんっ……佐倉ーもっと…もっと太いのぉー」

枕越しに振り返り懇願してくるヒヨさんはどんなAVよりもエロくて綺麗だ。
むしろこの世の物じゃない。


「はいはい、じゃあヒヨさん、上向いてね」

「うん…うん」

正常位きたーと言わんばかりの満面の笑みで振り返ると、腹につくぐらい勃ち上がった自分のをゆるく擦りながら再び足を大きく開いた。
ヒヨさんの先端からはとろとろと先走りが溢れていた。今にでも掬って舐めたい衝動を必死に抑えた。


「うん。足はね、開かなくていいよ」

「えっ…?」

「ゴムも、付けるからね」

「えっ…なんでっ……俺に……え?え?」


されるがままのヒヨさんのペニスにコンドームを付けてあげると、何が始まるかわからず不安なのか少し萎えた。

萎えてもらっては困る。
あ、でも俺は久々だから少しでも小さい方がいいかな。


「ヒヨさん、卒業するじゃん?」

「う、うん」

上に跨り、グチグチと音を立てて俺が自分の尻穴をさっきのジェルで拡げているのを見て、やっと気づいたのだろう。


「え、え。まさかまさか、ちょ!佐倉!!」

「こっちもね、卒業しといたほうがいいかな、って思って、……ん、さ」

「ま、待って!待って!だとしても待って!まだ心の準備が…!!」

「俺もね、ヒヨさんと一緒で、……んんっ…ヒヨさんが…んっ…来るまで…ずっと中…弄ってて………へへ、俺も中。空っぽ」

「○■▽●☆★?!?!!」


ゆっくり、ゆっくりと腰を落とし、ヒヨさんの震えるペニスを自分の中に半分押し込んだ。


「つっ……」

「ご、ごめんっごめん、俺っ」

「大丈夫ですよ。ヒヨさんはただ、気持ちよくなって」

「一旦抜っ…あぁーーっ!!」


ヒヨさんの胸に両手を置いて重力を使い、一気に奥に押し込んだ。



「へへっ…ヒヨさんの童貞もーらい」

「もっもっ」

「あれ、気持ちよくない?」

「もうあかんーーーー!!!」

「ちょっ…!」


久しぶりに感じる、尻奥の肉厚。
最近こっちを使ってなかったから最初はきつかったけどだんだん慣れてきた。
でもやっぱ一番は、好きな人のが中に入ってると思うだけで快楽は何倍にもなる。。

そうそう、ここ、ここがいいんだよ、って思った矢先、ヒヨさんは俺の中で簡単に弾け飛んだ。



「ヒーヨーさーんー!まだ動いてないんだけど…」

「はぁ…はぁ…はぁ…童貞なめんなよ…」


いや、そこ威張る所じゃないから。


「もう…しょうがないなぁ…折角ゴム付けたのに」

「あっ…あっ…」


一旦引き抜くと、丁寧にゴムを処理して再び新しいのをつけてあげた。
萎えてしまったヒヨさんのをゴムの上から舐めてあげると、ものの数分で硬度は十分になった。


「ま、まだやるん?!」

「何いってんの、あんなのセックスじゃないよ。全然動いてないじゃん」

「せ、せやけど」

「ほら、今度はヒヨさんが前から俺に入れて」

「えっ……」


今度は俺がゴロンと寝ころび、大きく足を開く。

ほら、ココに。と言いながら両手で穴を拡げると、俺の上でヒヨさんはごくんと生唾を飲んだ。


「い、いくで」

「うん……」

ヒヨさんはベッドに手をついてバランスを取りながら、俺の誘導に従いゆっくりと自分のペニスを中に押し込んでいった。


「んっ……」

「んあっあっあかんっ…なにっ…なにこれ…なにっ………あかんっ」

「まだイっちゃダメですよ」

「あかんて…!こんなん我慢でけへ、ん!」

「男の子でしょ!」

「ついさっきはまでは女の子ポジションやったもん!」


泣き言を言うヒヨさんの背中を引き寄せると、バランスを崩したヒヨさんはガクンっと体を大きく揺らしさらに腰を押し進めた。


「あっ!あかん…て!あかんて!」

「ねぇ……ヒヨさん……動いて?」

「っ…!」


近くなった耳元に囁く様に呟くと、ヒヨさんは弱々しく全身を震わせながら体制を起こし腰を力を入れた。


「んっ…!あ、そう…!奥!奥ついて!」

「あっ!あっ!んんっ!あっ!あっ!あっ…かん…!これ……あかんっ!あっあっ!!」


どっちが攻めてんだか。


バチン、バチンと肌のぶつかる音が弱々しかったのが段々力強くなってきた。

中も暖かくて、大きくて、気持ちいい…。


「さく、佐倉!…!佐倉ぁ!佐倉ー!もち、えぇ?ちゃんとお前も気持ちえ……?」

「んっうん!きもちっ…気持ちいいよぅ!!あっ!ヒヨさん…あっ……あ、あ、ヒヨさんの全部…初めて…ヒヨさんの初めて…全部俺のもんだ、ね」


へへ、っと笑うと、それを見たヒヨさんのソレが中でさらに大きくなった。


「あっあっ!あっもち、もち、…気持ちいいよう……!佐倉ぁ…!!」

中のジェルが溢れ出てきて、肌のぶつかる音と重なってさらに卑猥な音を作り出す。

俺よりも小さい、可愛い人が上で腰を振ってこんなに乱れてるなんて。
なんて、この場所は絶景なんだろうか。


「でも…っ…んんっ…んっ…んっ……ヒヨさん…前だけじゃ物足りないでしょ?」

「あっあっ…へ、え?」

「後ろも…ちゃんと…弄ってあげるからね」

「あぁあーーーっ!!」


スルスルと両手を背中に這わせヒヨさんのアナルに指を両手で計3本奥まで突き挿したら、また中で大きく飛び跳ねコンドームの中に液を注ぎ込んだ。


「あ、あかん…それあかん……それ……」

痙攣にも似た震えでうわ言の様に呟くヒヨさんの頬に手を当て、本当に愛おしいと思い唇にキスをした。

俺は起き上がるとクタクタになったヒヨさんを次は仰向けに寝ころばせゴムを抜きゴミ箱に捨てる。


「あれ?確かここにあったはず……あぁ、あったあった」

「……?さく、ら…?」

放心状態のヒヨさんは、棚をゴソゴソ探す俺の背中に声をかけるけれど、力が出ないのか起き上がってこない。

もうちょっと、待ってね。


「はい、ヒヨさん足拡げてねー」

「あ、んっ…んっ…次は…おしり…おしり?」

「そ。これでね」

「…………?……?!!!バ、ババ、バイッ」

「せいかーい」

「なんでそんなん持ってっ」

「まぁ、ちょっとね」


昔興味本位で。


年齢偽ってネットで大人のおもちゃを一つ買った事がある。
根本にイボイボがついて、グロテスクな男根の形をしたバイブ。
なんでこんな趣味悪いの選んだんだろう。セールしてて凄く安かったんだっけ。
ちなみにあまり使わなかったから電池はまだ健在だ。


パクパクと生き物のように動くヒヨさんのアナルに、たっぷりとジェルを付けたバイブを、押し込んだ。


「んんーーー!!!」


人並みほどある大きさのバイブを簡単に飲み込むと、ヒヨさんは足をピンと尖らせ喉の奥を鳴らしていた。


「や、いやや!佐倉の!佐倉のがいい!!」

「嬉しいこと言ってくれてありがと。でも今日は、ヒヨさんの脱童貞卒業イベントだから」

「そんなイベント聞いてへんー!!」

「じゃあ、イベント、クライマックス〜」

「あああぁあぁあ!!」


電源のスイッチを押すと、ヒヨさんの中で大きく飛び跳ねだした。
うわ、これまたえぐい動きするな…工事現場のドリル?みたい。こんなんだっけ?
使ってなかったから壊れたかな?

ま、いっか。ヒヨさんめっちゃ気持ちよさそうだし。


すでに2回イっているというのにもうビンビンだ。
恋人としては嬉しい限り。


「じゃ、いきまーす」

「あ、あかん!入れたらあかん!佐倉のケツめっちゃ気持ちえぇねん!あかんねん!」

「嬉しいです」

「頬染めるなー!!」


ヒヨさんに入れてるバイブが出てこないよう固定しつつ、今度は生のままヒヨさんのを俺の中に押し込めた。


「くっ、は、……はぁ…」

「あっ!あっ!あっあっ!許して!許して!」

「拷問してるみたいじゃないですか」

「快楽の拷問やー!」

「俺からの、プレゼント」

語尾にたっぷりハートをつけて。


グジュ、グジュ、グジュ。

パン、パン、パン。

ヴィィヴィイヴィィィ。


色んな音が混ざり合っている。


「やっや…あっ!あ!もっ…なにこん…こんな…あっ!知らん…こんなん…知らん…!!」

「俺しか、知ってちゃダメですよ」

「わかった!わかったからもう……イくーーーーっ!!」

「っ……!!」


腹の奥に、ヒヨさんの精液を大量に感じる。
3回目だというのにまだこんなに出るんだ。

嬉しい。


「あっ!あっ!イった!イってる!!イった!イったから…!!イったから…!!もうそんなっ…動かんと…あぁっ…!!止めてー…!バイブ止めてぇーー!!」


腰を激しく上下に動かしたついでにバイブも高速で抜き差しすると、ヒヨさんは俺の胸を押してイヤイヤをするように何度も首を振った。
可愛い。

俺もそろそろ1回イっときたいな…。


腰を振り、バイブの手は止めず器用に右手で自分のを擦り上げると、段々芯から欲望が盛り上がってきた。


そろそろ、クる。


「ヒヨさん…俺も…イ、く……」

「あ、あ、あっほー!!俺なんか…もっ…ずっと、イ、イって、いっ……いきっぱ…やっ、やあぁ!!」



俺はヒヨさんの顔に飛び散るほど高く精液を放ちはてた。
その時ヒヨさんをきつく締め付けてしまったようで、奇声に似た悲鳴を上げまた俺の腹の中で大量の液体が飛び跳ねた、














「プレゼント フォー ユー」

「ノー!サン!キュー!」

「気持ちよくなかった?」

「めちゃくちゃ気持ちよかったわ!!」

「よかったー」


あのあとさらに3回やってヒヨさんが気絶したため渋々終わりにした。
後ろから抱きしめて目を閉じていると、ヒヨさんは30分ほどの夢の旅からようやく戻ってきてくれたようで。



「ほんまもう…なんやねん…あのおもちゃ」

「あれあげますね」

「いらん!」

「おもちゃじゃなくて、本物の俺の、がいい?」

「う、あ、う、ん……」


スイッチが切れてしまったようなので、もう恥じらいモードだ。

それはそれで可愛いからさらに抱きしめるけど。



「ヒヨさん……明日暇?」

「うん…まぁ……え、明日も一日ヤりっぱとか?」

「違うよー俺明日練習あるし」

「お前っ!練習あるのにあんなにがんがん腰振ったんか?!!」

「午後からだし大丈夫〜それまでヒヨさんが一緒にいてくれたら充電完了するから大丈夫〜」


さらにきつく抱きしめると、小さくアホ、とだけ聞こえヒヨさんは静かになった。


「明日…何があるん」

「あ、うん。明日部活見においでよ。明日ね、久しぶりに3年も練習付き合ってくれるから、紅白戦すんの。インハイ2位の人等が最後の試合するんですよ。絶対おもしろいよ」

「ほう」

「だから、ね。そのとき、ね、紹介しますよ」

「?」


紹介?と首を傾げ振り返り俺を見るヒヨさんの額にキスを落とす。


「イズミ」

「イズミ……ちゃん…………!!お前最初号泣しながら名前呼んでた子か!振られた子!」

「そう」


まぁ、実際は泉水君、だけどね。

泉水さんバスケ部で有名っていうか、学校で有名だからイズミって聞いてピンとこないのかなー。
可愛いなー。



「いや、いい」

「なんで?」

「お前が好きになった子やろ?絶対可愛いやん。絶対いい子やん」

「それ遠回しに自分褒めてない?」

「ほ、褒めてへん!」

「会ってよ。紹介させて」

「………」

「確かに、凄く綺麗で……素敵な人だよ。その人に、一番大事な人ですって………紹介させて?全部綺麗にすっきりしてから………卒業してください」

「…………うん、わかった」

「ありがとう」



















「え、こ、この人?」

「?」

「はい、泉水智希さんです」

「だってお前、イズミちゃん、って…」

「俺一言もイズミちゃんだなんて言ってませんよ」

「佐倉?突然なんだ?」

「あ。すみません泉水さん、こちら日夜春一さんと言いまして、俺の恋人です」

「えっ」

「どっぅわああ!!」

「あっははすっごい声…!可愛いでしょ、俺の恋人」

「あぁ…そうだな。……3年生…ですよね?」

「あ、はい!」

「俺2年なんで敬語じゃなくていいですよ」

「は、はい!よく表彰とかされてるんで知ってるよ!」


自分よりだいぶでかいもんな。めちゃ緊張してる…。可愛い…。


「佐倉、いい奴なんでよろしくお願いします」

「は、…う、うん」

「お願いします」


なんだろうこの二人おもしろい。(おもにヒヨさんが、だけど)









「お前!イズミちゃんてあの有名な泉水かい!」

「うん」

「はよ言わんかいな!めっちゃ美人女子やと思ったやん!」

「美人ですよ。ほんと、絵になって、美しい人」

「…………」

「嫉妬してます?」

「まぁ…なんていうか……複雑」

「………ほんとにね、好きだったんですよ、泉水さんの事。ぶっちゃけ、あの人追いかけてこの高校入りました。でもあの人にはもう、大事な人がいて…つけ込むスキなんか全く無くて…。でもね、泉水さんには凄い感謝してるんです。この学校にこなかったらヒヨさんに会えなかったしね」

「…………」

「たぶん失恋したあと、ヒヨさんに出会えてなかったら俺……立ち直れずにバスケ部辞めてたかも…。大好きなバスケ辞めず続ける事できたのはヒヨさんのおかげだから、ヒヨさんと出会えるきっかけくれた泉水さんには、たぶん一生頭上がらないっす」

「…………佐倉」

「うん?」

「佐倉」

「うん」

「佐倉」

「………うん」


「さく、ら………」


「うん………泣かないで」


「泣いて、っく……ない」




「…………ヒヨさん。出会ってくれてありがとう。卒業、おめでとう」



「うん……」








色々な事があった約1年間だったけど、本当に、本当に幸せでした。


これからも、ずっと。




ヒヨさん、卒業おめでとう。


END

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