trick or treat!
10/31といえば子どもが楽しみにしている行事の1つ、Halloweenである。
お菓子をいっぱいもらえる日…ということで、子ども達の目は朝から輝いていた。
そして、Halloweenといえば。
もう1つの楽しみがある…
そう、仮装だ。
ここ、ホワイト学園も例外なく朝からHalloweenの衣装の話で盛り上がりを見せている。
「あーっ!早く夜にならねぇかな?」
「魔櫻…お前ソワソワしすぎなんだよ…。ただのHalloweenじゃん。」
「だってよ、ジョーンズ。よく考えてみろ?Halloweenはオバケの仮装して霊や魔女から身を守るとか言ってるけどさ、俺たち子どもにとっちゃ、変な格好ができるお菓子の日も同然じゃんか!」
魔櫻があまりにも目を輝かせて言うものだから、返す言葉もでない。
「なぁなぁ!ジョーンズ」
「んだよ…」
「お前はドラキュラな!」
「………はぁ!?」
「なに?変な声だして!なんの話?」
「あぁ!マリアンヌ!君はやっぱり魔女しかないな。」
「あら。ハロウィンの話ね?
なら、魔櫻は狼男なんか良いんじゃない?」
「そうだな!うん、そうするよ」
「おい!話進んでるとこ悪ぃけど俺は仮装なんかやらねぇぞ?」
「強制だから。」
「なっ…」
いつもより数段声を低くして言うもんだから口答えすらできなくなる可哀相なジョーンズ。
と、そこへ…
「おや?これはこれは…忌わしき下賎者どもじゃないか。」
「なんだとアルミホイル!!」
「ホイルだ!!」
「あ、お前は透明人間な。見えなくていい。さっさと消えろ」
「えぇ。ピッタリね。」
「な…っ…貴様ら…俺を侮辱した罪は重いぞ」
そうは言うものの、実はかなりショックだったのか、いつものように嫌味ったらしく言葉を返してくるかと思いきや、マントを翻しさっさと去っていってしまった。
「アイツ意外と弱いぜ?」
「みてぇだな。」
そい言いホイルが去った方を見ると、しばらく3人は腹を抱えて笑った。
「あー笑った!」
「あんなに笑ったの久し振りだわ」
「君たち…笑うのも良いが、場所をわきまえた方が良いのではないか?」
突如、後方から今1番聞きたくない声が聞こえてきた。
「………」
「………」
「申し訳ありません…ジャンキー先生…」
「以後、気をつけるように。」
「けっ!ハゲ頭の変態親父め…」
「ちょっと魔櫻…聞こえるじゃない」
「ほんとのことだから良いじゃねぇか。」
「なぁ、魔櫻!あのハゲが仮装するとしたらなんだと思う?」
「あいつ普段から仮装してんじゃん。」
「そうよねぇ。」
「え…そこ突っ込むとこでしょ?マリアンヌ…」
「はぁ〜〜い♪あなた達こんな所で突っ立って何してるのかしらぁ〜?」
「「「…ギャアァァ!!」」」
「失礼ね…」
「い…いきなり出てこないで下さいよ…。」
「てか、なんでアンタがここにいんだよ!」
「なんでって…そりゃあ、愛しのジャンキーちゃんに会いにきたに決まってんじゃなぁい!」
「あははー…ですよね。聞いた俺が悪かったよ。(棒読み)」
「で?あなた達は?」
「Halloweenの衣装を考えてたのよ」
「そうなのぉ?じゃあ、アタシはやっぱり麗しの魔女よねぇ♪」
「いや、アンタはフランケン・シュ…」
「何か言ったか?」
「…!? い…いえ…っ!魔女…麗しの魔女で良いと思います…」
「やっだぁー♪ジョーンズ君たらぁ♪お世辞が上手いんだから〜」
「あは…ははは…」
(さっきのは誰なんだー!!)
こうして、魔櫻はソルシア国にきて初めてのHalloweenを誰よりも楽しむのであった…
Fin...
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