ハローきみの火の粉になる | ナノ

ハローきみの火の粉になる
泣かないためさ悪魔
これちゃんと愛せておりますかね
チープでヒップなイタリアン
愛は地上じゃ生きられない
船に乗って生きてきたい
ヤッホー・ビューティフル
かわいげない
馬鹿にしてんのか
すきなものはすきだしアンタのすきなものはぜんぶ大事おれの言うすきってそういうことよ

あのひとにとっておれは
きっと仕舞いそびれたおもちゃのようなものなのだ
ほかよりすこしはおきにいりで
狭い箱にごちゃ混ぜに入れたくはなくて
でもどうしてか触れられずに
夜更けまで放置するような
艶やかな夜の部屋のすみから
気まぐれに遠目するような

人生なんか多少おろそかにしたってどうにもなんねえよ
きっとわけないさ
置いてったのはそっちでしょ
お前とか超どうでもいい、嘘やっぱどう考えてもお前がいい
食って寝りゃ大抵のことはなんとかなってんだよ、ほら、あたたかくしておやすみ
ご飯が美味しく食べられたならその日はもう大丈夫
カレーのはなし
料理上手なカミさんもらってしゃーわせです
それはこないだ中華つくったときに言って欲しかった

「あ、春巻きうまかったよ」
「帆立のやつ?」
「ん。……や、あれもうまかったんだけどさあ……」
「何だよ」
「んーナイショ」

星と鍋焼きうどん
すきって言ったらどうなるかなあ
コンビニおにぎりですけれども、梅・ツナ・鮭と揃っております、どうか元気をお出しください
彼の食べる姿はうつくしい
おれだけにきらきらしてくれればいいのに
小洒落たレストランなんかより、匂いの染みついたラーメン屋がいい
葱と餃子とプロポーズ
カジュアル自殺
実のある台所事情
サマータイム・バケーション・ゴースト
鳴き声によくよく注意しておくこと
鳥獣飼いの基本
やわらかくないこの足は、きみに飛んでいくようにできている

都会にも星は降る
トーキョー・プラネタリウム
濃紺を煮詰めて艶を刷く
ミカヅキのタルトと真夏のソース
金の星のアラザン
瓶詰の夜のジャム
なまぬるい夜更け
何億光年先のきみの頭のなか
Mr.Black Hole
この皮膚の隔たりも飲み込んじゃってよ
最北に輝く星のように、きみの瞳ひとつ頼りにして
ベランダと枝豆で考える
遠い星の名前のビール

おれもあいつも まだまだガキなのはわかってんだけど あの頃よりはやっぱオトナになったかなーとは思ってて たぶん二人とも 出来ることもやりたいことも増えて いろいろ でも やんなきゃなんないこともずっと増えて お互いできることの役割分担とか 干渉の加減とか どんだけ喧嘩してても忙しくても 飯は一緒に食うとか そういう上手いやり方はちゃんと覚えた たとえば生活の齟齬みたいな そんなんはもうなんもないのに ……なんもなくて 漠然と 不安

わかんねえわかんねえって唸っては繋ぐ手
全部わかっちゃったらつまんないでしょうが
「願い事でもすれば叶うかな」「自力でやれバーカ」
東京の夜は汚い
星なんかいっこも見えないと思ってたんだよ
きみの目も意図も些細な歩み寄りも
見ようとすりゃあ意外と見えるもんですね

背は夜を泳ぐ
どこか日の昇る風景に似ている
夜を厭うすべてにやさしい

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