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R18












「やぁ、んっ」

キスの途中で、こんなにも大きな声が聞こえてくるとは思ってもなかった。

まだワイシャツの上から胸の膨らみをそっと包み、触れることしかしていない。
それだけの行為で俺を感じてくれているのだと自惚れてもいいのか。

「んっ、……コウ君、だめ、誰か来ちゃう」

力の入っていない腕で胸板を押された。
潤んだ瞳に吸い込まれそうになりながらも、ここが保健室のベッドの上だということを思い出す。
保健室独特の消毒液の匂いとこいつの甘い香りとが混ざり非現実的な世界に飲み込まれていく。

身体に跨がったまま、額にキスを落とす。

「んな、こと。気にすんな。放課後なんだ誰も来ねぇよ」
「そっ、そういうことじゃないよっ」

舌を搦め捕りながらワイシャツのボタンを一つずつ気付かれないよう外していく。
再び歯列を舐め、口内に侵入するとおずおずと、お前の舌が意図的に動き出したのが分かった。
それを見逃さずに自分の口内へと誘う。
きつく瞳を閉じた必死な表情に感覚の全てを持って行かれそうになる。

「く、やべぇ」

ワイシャツの隙間から覗く白い肌が、更に己を高ぶらせ、胸を下着の上から揉みほぐす。

「やっ、ん……っ」

背中に片手を回し、フックを外し布を上へと押し上げる。
感触を楽しみ執拗に触りながらも、頂にはまだ触れない。
恥ずかしいのだろう、腕で目を隠すように覆っている。

「柔らかい、な」
「ん、はぁっ……言わないで」
「じゃぁ、聞かなければいい、柔らけぇ」
「…っん、痛っ」

鎖骨の下あたりを強く吸うと、紅い跡が残る。
白い肌に映えてとても綺麗だ、場所を変え同じように肌に吸い付いた。
敏感な部分を舌で転がしながら、片方をぴんっと指で跳ねる。

「んっ……んっ、ぅん、コウ君。好き」

喘ぎ声に混じって聞こえた言葉に勢いよく、顔を上げた。

「なんつった?」
「…っはぁ、……聞かないでっ」

濡れた声が、耳を掠める。

「俺は、聞きてぇ。だから、言えよ」

唇を耳元へ移動させ、耳たぶを口に含みわざと音を響かせる。
緩急を付け吸う度にお前の甘い声が漏れた。

「やぁっ、んぁ……す、好きっ、はっ」
「俺も」

スカートの中に手を這わせ、太ももをやわやわとなぞる。

「……っん、やぁ」

それを合図に、中心に指でなぞるとそこは既にうっすらと湿っていた。

「触ってねぇのに濡れてる」
「やっ…んっ、違うっ」
「ふーん、違うねぇ」

下着をずらし隙間から指を押し合てる。
溢れ出る愛液が指にジットリと絡まりつく。
何度か身体を重ね、ようやく羞恥にも慣れてきたのか、難無くと受け入れられるようになってきた。少しづつ指を挿入していく。

指を二本に増やし、中で別々に動かすと声が一層高く大きくなる。波に堪えるように小さな手は真っ白なシーツを固く握りしめている。

「……力抜け」
「ぁんっ、……んっ、あ」

入口を弄っていた手を最深部へ素早く進める。
膝を立たせ開かせた足に力が入り、閉じようとするのを腕で固定し愛撫を続ける。

「好きなんだろ、これ」
「……あっ…んん…狡いよ、コウ君」
「……まだそんだけ喋れる余裕あんだな」
「なぁっ……い」

本能的に危険だと感じ取ったのだろう、直ぐさま否定するが、もう遅い。
指を更に増やし、親指で芯を弄り、空いている手で胸を抓る。

「……ゃんっ、も、無理ぃ。変にっ……んっ、なっちゃぅ」

「やらしいやつ。まあ、変になるところ見せてみろや」

そう言うのと同時に挿入するスピードを速める。
くちょくちょと、いやらしい水音が部屋に鳴り響く。

「お前の音、すげぇ。響きすぎ」
「んんっ……指で、ぁん……イッちゃう」
「イケよ」
「あっ、んっ、あ、あっあんっ」


行動を正当化させるように、愛していると耳元で囁き、芯を転がす。
刹那に背中が反返り、肉壁がヒクヒクとうねるのが伝わってきたのを確かめる。


ゆっくりと指を抜こうとすると、ぴたりと張り付いてくる。
ゆっくりと抜くと、とろりとしたものが惜しむように溢れてくる。
シーツは水溜まりのように周りを濡らしている。
ぐったりとした様子が心配になり顔を近付けると、気を失っている。

指でイケと言ったのは自分だったが後悔しても遅い。

無理矢理起こしてまでこれ以上するつもりはないと、隆起した己に素直に詫びる。


真っ暗になった窓に目をやると一番星が光っていた。


fin.



―――
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本番なしにしたのは私がSだから、簡単にいかないのよ、人生は。
保健室でうにょうにょ、は誰もが妄想するパターンだよね、
喘ぎ声を文字にするのは難しい。この後ちゃんと帰れたかは不明。
20100812
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