途中放棄救済一之瀬と半田。一半風味。アメリカ戦後。続き書く予定無いです;あまりにも放置しすぎて何が書きたかったのやら。

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コール音が響く。正直、時差とか考える余裕が無かったので出てくれるかどうか不安だった。

「はい、もしもし」

聞きなれた声に、ひどく安堵した。

病室で過ごすというのはとても退屈だ。できることなら抜け出して体を動かしたい。けれど、そんなことをして術後の経過を悪くして、結果、サッカーはもうできません。となってから後悔しては遅いのだ。
だから、暇をまぎらわすために傍らの携帯電話を手にとった。
……さて、誰に電話しようか。チームメイトとは完治するまで会わないと約束したから、通話だって駄目だろう。イナズマジャパンのみんなは今頃決勝トーナメントに向けて大変な時期だろうし、それは秋だって同じだろう。先日見舞いに来たリカが、絶対連絡してな!と滞在先の番号をくれたことも思い出したが、今はリカと話すほどの気力はない、だから――

「だから、俺に連絡してきたってわけ?」

「ち、違うって!」

もしもし、のすぐ後に、何か用?、と続けた半田にここまでの経緯を説明すると機嫌をそこねてしまった。別に半田が妥協案とか言うわけではないのだが、どう繕えばいいのか分からない。

「何が違うんだよ……てか、お前こっちが今何時か分かってんの?」

「え……何時?」

「11時半。お昼のな」

……。それって、授業中じゃないのか。どうやらかけるべきではない時間だったようで、俺の焦りはさらに酷くなる。

「ごめん……!えっと、じゃあ切った方がいいよね、」

「切るなよ」

え、……。何、切るな、って。

「何が、じゃあ、なんだよ。お前時計見ろよ」

時計……。そういえば、病院生活だとあまり時計を意識することはない。昼御飯はまだだから、多分、……え。

「11時30分……」

「そういうこと!わかる?どぅーゆーあんだーすたん?」

「Yes,Ido.But,...why...well.Where are you now?」

「は?なに、嫌味?日本語で言えって」

「あ、あぁ、ごめん……今どこに居るの?」

てんぱってしまい、思わず英語が出てしまった。

「ライオコット」

「えーと、」

「ライオコット島に居るんだって!」



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