クロム×マイユニ

「おいクロム、もういい加減休めって」

「…あぁ、もう少ししたらな」

「はぁー…そんなこと言って、ここんとこ一週間まともに寝てないだろ」

「…」

「マイユニが敵の術に掛かって目を覚まさなくなってからちょうど一週間経つし、心配なのは分かるけどよー…。ただ椅子に座ってマイユニの側に引っ付いてたってしゃーないぜ?」

「…分かっている」

「それにお前も一応、この軍の将なんだからよ。リーダーが塞ぎ込んでちゃ今後の指揮だって…」

「それも承知している…だが、マイユニに掛けられた呪術も相当厄介なものらしい」

「まぁ…サーリャの奴も一週間ずっと部屋に引き篭もって術式を解読してるくらいだもんなー…。
けどよークロム、そんな心配しなくたって…」

「ヴェイク…、悪いが…出て行ってくれないか」

「は?」

「暫く…マイユニと二人きりになりたい…」

「…ったく。程々にしてお前も休めよ」

「あぁ、すまない」


「…」

「…マイユニ…」






「…頼む…目を覚ましてくれ…」




お姫様にかけられた魔法は、とてもいじわるな魔法でした


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