恋愛・・・・それは素晴らしいものだと思う。

だがその恋愛が時には人を傷つけたり苦しめたりすることもある。

特に私のように片思いなら恋愛は素晴らしいと思えることは少ないだろう・・・


3年Z組沖田総悟・・・・・・こいつは自他ともに認める程のドがつくSで毎日誰かしらをいじめては楽しんでいる。
しかし沖田はルックスが良いためか、かなりモテる・・・・
こいつの性格を知ってかは知らないけど告白する女子が後を絶たない

現在沖田と付き合っている女子はいない。
いや、今まで沖田は誰とも付き合っていない。

告白されてもすべて「俺、そういうの興味ないから」で断っている
これはコイツに恋愛感情そのものがないということなのだろうか・・・・・

珍しく無い思考力を使い考え事をしていたが沖田のじゃまによって中断された

「なに不細工な面してんでィ」

「レディに向かってなんてこと言うネ!!ちょっと考えごとしてただけアル」

沖田は自分の席に座るとこっちに体を向けた

「で?何考えてたんですかィ?」

「お前には関係ないアル」

関係大ありだが、もし、コイツのことを考えてたなんてばれたら絶対にからかわれる・・・

「ふ〜ん。もしかして、男?」

「ハ?」

何を言い出すのだろうこのサド王子は・・・

「だから、好きな男子のことでも考えてたのか?」

「私に恋愛感情はないですヨお馬鹿サン」

アブナイヨこいつ・・・かなり的確なとこついてきやがるヨ!!

「馬鹿はテメーだろィ!!・・・どうせ食い物のことしか頭にないくせに・・・」

「残念でした〜私は沖田を痛い目にあわせるにはどうすれば良いのかを考えてただけですヨー」

「へェ・・・そんなに俺のことが好きなんですかィ?」

「ブッ!!な、何訳の分からないこと言ってるアルか!?そんなこと私は一言も言ってないネ!!」

「冗談でさァ。そんなんも分からねーのか…どんな頭してんでィ?」

「いちいちムカツク野郎アルナ…」

ホント…何でこんなヤツ好きになっちゃったアルか?
私はそこらへんにいる女子とは違って顔だけで沖田が好きな訳ではない。
しかし、性格は最悪・・・・私は沖田のどんなところに魅かれたのだろう・・・・
そんなことを考えてもいっこうに答えは出てこない。

考えれば考えるほど沖田のことがもっと好きになってしまう……

いつも思ってた………
沖田が告白に呼び出されるのを見て心が痛んだ。
いくら私が沖田を好きだろうと、どうせ向こうは私のことなんて何とも思っていない・・・・

一生叶うことのない恋。
たぶんずっと私は苦しむだろう……
それならいっそさっさとふられてしまった方が楽になる……

告白してふられるより、諦めたほうがいいと言う人もいるかもしれない
でも、諦めたら多分ずっと後悔するだろうから………


――――――……

私は決心した…

今日の放課後、私は沖田にこの思いを伝えることにした
しかし、放課後になると外が暗くなり始め雨が降り出した
屋上で告白しようとしていたがそれは不可能となった。

「なぁチャイナ。この手紙に屋上で話したい事があるって書いてあるけど……」

悩んでいる私の元に沖田はやってきた……

「それは、今度で良いアル。じゃあ、私は帰るアル」

そう言い下駄箱に向かった……

傘をさして帰ろうとしたらいきなり腕を捕まれた

「な!?」

「ちょいと入れてってくれやせんかねィお嬢さん?」

腕をつかんだのはまたもや沖田だった

好きな人からの頼み事を断れるはずが無く私は沖田と同じ傘に入って帰ることとなった

-----------

さっきから心臓の音がうるさい…
同じ傘に入っているので沖田が近い!!

「なんで私アルか?」

「は?」

「もっと他にも傘に入れてくれる子いるアル」

「・・・・・チャイナがいいんでィ」

その一言でさらに心臓がうるさくなり顔も赤くなった……

「ホントは学校で言うつもりだったけど今話すアル」

「あ?あの手紙のことかィ?」

「うん……」

ヤバイ……
今すぐに逃げ出したいアル

他の女の子もこんな気持ちで沖田に告白したんだろうな・・・

そして私もみんなと同じように振られるアルか……

「私ナ、沖田のこと……………――好きアル」

そう言うと傘を沖田に押しつけ走っていった

雨が当たって顔が冷たい

馬鹿だナ
降られてきっぱりと諦めるはずだったんじゃなかったっけ?
なのに返事を聞くのが怖くて逃げて来ちゃったアル

私は他の女の子よりも情けないアル

後悔や情けなさなどの複雑な気持ちで、今にも泣きそうになりながら家に帰っていった
ドアを開け家の中に入るとすぐにうずくまって静かに泣いた・・・

―ピンポーン――……

誰かがインターフォンをならした……

出たくはなかったが宅配便だと後々面倒なので恐る恐るドアから顔をだす

「どうも、宅配便でさァ」

立っていたのは沖田だった
どうやら傘を届けにきたらしい

「な〜に泣いてやがんでィ」

「違うアル…これは雨アル……」

未だに止まらない涙……

いきなり抱きしめられたと思ったら口を塞がれた……沖田の唇で……

そう、キスされたのだ……

沖田は唇をはなすと耳元で言った―――

……お前が俺のことを好きなんてとっくの昔に知ってらァ――…

――愛してますぜィ、神楽。

私はさらに涙を流した…
でもこれはさっきとは違う、嬉し涙なのだ

「私もアルヨッ総悟…」

「知ってまさァ」

私たちはぎゅうっと抱きしめ合った。


……………次の日。
玄関のドアを開けると一人の美青年が立っていた。

彼は沖田総悟、私のかっこいい王子様です。


〜Fin〜



ハルちゃんから3210hitキリリク小説を頂きました!

とにかく神楽ちゃん可愛い!
告白の返事をする沖田がかっこよすぎる^q^

ハルちゃん!
素敵な小説本当にありがとう\(^o^)/

2009.12.23
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