04.02 ( 00:00 )


今日は、エイプリルフールらしいネ!

ふーん……

反応薄いアルな!嘘をついてもいい日アル!

お前は毎日嘘ついてばかりだろィ…

そんなことないネ!何言ってるアルか!

嘘って、何でもいいのか?

………いいんじゃないアルかー



俺、お前のこと、大嫌い。



ぽかーんと見つめる私に、あいつはフッと笑って手をヒラヒラさせながら去って言った。
返事はいつでもいいでさァとか言いながら。


ハッ……として、その背中に叫ぶ。

だいっきらいアルー!!!



そして、また気付く。
今日がエイプリルフールだということに。



あんなやつ、大嫌い、アル………


力が抜け、ぺたんと座り、また呟いた。


嫌い嫌い、嘘


追記


03.04 ( 09:33 )

あれ、おかしい。
さっきまで普通にゲームしてたのに。

私の手にはコントローラーなんてないし、視界にテレビなんてない。


今、私の目の前には沖田がいる。
その向こう側は白い天井、私の背には多分白いカーペット………っていうことは?





「……私、押し倒されているアルか?」

「うん、押し倒してみた。」

「…はっ?何でヨ!まだお前にゲーム勝ってないアル!続きするアル!」


うーん…っとあいつは首を捻った。何なんだ。
いつも通りのポーカーフェイス、なはず。
少し違うのは目。でも、気付かないフリをしよう。



「お前、なにアルか。早く退けヨ。」

「嫌でさァ。ゲームはおしまい。」

「なんで…っ」


抗議の口を開いたが、なぜか塞がれた。
もう雰囲気も何もないのに。
いきなりこいつは私にキスなんてしやがる。
意味分かんないけど、なんだか、もう考えられなくなった。


負けた。結局は負けてしまうんだ。ゲームも沖田にも。
こいつと彼氏彼女っていう関係になってから負けっぱなしな気がする。



「もう、食べちゃっていい?」


やっとキスから解放されたところで、沖田が熱っぽく囁いた。
私は何も答えずに、首に手を回した。


ああ、もうだって


追記


08.21 ( 23:13 )



「俺たち、付き合うか」


いきなり。何の前ぶりもなしに。



「俺の間違いじゃなければ、お前は俺を好きで、俺はお前が好きなんだけど」





違う?と言いながら、私の顔覗き込んだ。

そんな目で見ないで、その声で言わないで。




「…教えてくんねぇの?」


か細い、聞こえるか聞こえないかの声で。



「……違、わ…ない」




その紅い目で見る、その甘い声で囁く、華奢に見せかけて意外とがっしりしててスッポリと私を収める身体、たまに見せる微笑み、全部全部好きで大切で失いたくない。



それくらい、好きヨ。大好き。



全て私のモノにしたいって、思うくらい。



「………好き、アル」

「うん…」

「沖田は… 「好きだ。好きで好きで、今すぐ全部俺のもんにしちまいたいくらい…好きだ」



「…私もアル」



私の好きなその目で、声で、神楽と名前呼んで私を抱き締めた。



欲しいモノ
(私の好きな大切な、君)


追記