◆承太郎、年を越す


「あ、承太郎だ」
「おう」
「デカいと目立つね。承太郎も年越しの瞬間は神社派か」
「0時超えると混むだろ」
「人ごみ嫌いそうだからねー……一人なの?」
「いや、おふくろがそこの屋台の前で話し込んでる。そっちは」
「弟が型抜きしてるとこに付き添いしてる。あ、型抜きと言えば」
「スタープラチナは使わせねぇぞ」
「えー」
「やめとけ。どんなにきれいにやっても店主のオヤジのいちゃもん一つでなかったことにされるんだ……あそこは地獄だ……」
「何があったの一体」
「なんかガキの頃思い出すな」
「ウチも。毎年ここの神社来てたからね。十数回分の思い出が……」
「そろそろ年が明けるぜ」
「あ、本当だ……3」
「2」
「1」
「あけおめええええ!あっ!承太郎もジャンプした!?」
「何だ、おめーもかよ」
「いや、何か子供の頃思い出したからさ」
「俺年越しの瞬間地球に居なかったんだぜ」
「笑う」
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