◆オラ親子、不思議な女に出会う
「テキトーに本でも読んでて。アタシ、飲み物用意してくる」
「うい」
(とは言っても雑誌ばっかじゃ……ん?ハードカバー?)
「あぁ、アルバムか。どれ……」
「お待たせー、って何見てんのよ」
「本読んでろっつったから。へぇ、徐倫お父さん似だね。口はお母さんかな」
「よく言われるわ。ムカつくことにね」
「仲直りしたんでしょ?あれ、お父さんさ……全然顔変わらないね。むしろ若返ってない?」
「そういうことに興味ないフリして実はすっごいエイジングケアしてんのよきっと」
「すごいやばい。波紋使ってんじゃないのこれ」
「波紋?それなら昔ひいおじいちゃんがやってたやつかな?まあ今はやめちゃってよぼよぼみたいだけど」
「え」
「え?」
「……徐倫って苗字空条だよね。そのおじいちゃんって、何て名前?」
「ひいおじいちゃんね。ジョセフ……なんだっけ、ジョ、ジョ……」
「ジョースターだ」
「父さん!勝手に娘の部屋に入らないでよ!」
「気になる単語が聞こえたからな。君、徐倫の友人か?何故波紋を知っている」
「波紋を学んでいるのでしたらご存知のはずです。そうでないなら……」
「なら?」
「エイジングケアの秘訣を教えてください。私こう見えても、あなたの倍近く生きていると思いますので」
「……」
「なぁんてね。フフ。徐倫、ありがとう。私急用が出来たから帰らせてもらうわ」
「え、どこいくのよ!」
「ニューヨーク。名前を聞いてピンときた。不動産王に会いに行くわ」
「ひいおじいちゃんに会いに行くの?何で!?」
「私の異父兄弟だから」
※という長編を書こうとしてダメだったんです