あら、こんにちは、いいお天気ですね。

笑った私にあなたは、ほんとうにいいお天気ですね。そう返してくれさえしないわ。少しの視線もくれないなんて少しひどいんじゃないかしら。普段のあなたなら嫌みのひとつやふたつやみっつをぽーい、と投げて寄越すくせにね。小さな唇はぴくりとも動かない。なんてこと。あなたが皮肉めいたことを言わないだなんて明日は雨?…ああ、ロンドンはいつも雨ね。ふふ。口角を嫌みったらしく上げてもあなたは眉一つ動かさない。普段なら、そう普段ならあなたの嫌みは最上級に私を苛立たせるものだけれど、今日は違う。こっちの方がひどいわよ。ぴくりとも動かないし笑わない喋らない。お人形さんになってしまったのかしら?思いつくかぎりの皮肉を精一杯吐き捨てる。この馬鹿、眉毛、童顔!ほら、言い返しなさいよ、いつもみたいに、ねえ、ねえ!!












ねえ、なんで目を開けないの?









(最上級の皮肉)


















20110815


アイロニー→皮肉
って意味なんですって、最近知りました。