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現代で、進化し続けた技術の文化の使い方もしらない(かもしれない)人間を目の前にして、後は警察につかまったり、車に引かれたりして、不慮の事故等で死んでしまうかもしれない人と関わってしまって、無関心で入れるほど心をなくしたつもりはない。

偽善者という前に、人はそれなりにお人好しの部分はそれなりに持っているものだと思った子供であった。


「大人さんには、明日貴方たちのことを話してみます」
「明日?今日じゃないのか?」
「もう、今日が終わるからじゃないのかな?」
「違います。そう言ったことではないです」
「その大人さん?って言ういとこは、今日は帰ってこないとかか?」
「いえ、あと少しで帰ってくると思いますよ」
「なら、その帰ってきてから話をすればいいだろう」
「無理です」
「もそ・・・何故だ?」
「きっと、話なんて出来ないからですよ」
「ん?どういうことだ?」
「「「「「さぁ?」」」」」


とりあえず、この家主であるいとこでの大人を待つことになった。

待っている間が暇なのか、家を物色しようとし始める人数名。
それを止めるためにまだしていなかった自己紹介をして、何とか意識をこちらへと引き留めようと必死になっていた子供だった。


「では、誰からします?」
「私からしよう!」


勢いよく意味もなく立ち上がりながら拳を握っていた。


「(自己紹介ってそんなに意気込む必要のあるものだっけ?)あ、では、どうぞ」
「あぁ、私は七松小平太だ。忍術学園六年だ。よろしくな」
「次は俺だな。俺は潮江文次郎。同じく忍術学園の六年だ。迷惑をかける」
「私は立花仙蔵。同じく忍術学園六年です。よろしくお願いしますね」
「私は食満留三郎だ。同じく忍術学園六年。すまないな」
「僕は善法寺伊作です。同じく忍術学園六年。ごめんね、でもよろしく」
「・・・中在家長次。同じく忍術学園六年。世話になる」
「えっと、名字子供です。えっと、六年ってことは十二歳ですか?大人っぽいとは頭の中ではわかっていましたが、見た目も昔の人ってけっこう大人っぽいんですね」


子供がそう言うと、一同沈黙してから首を傾げていた。


「子供は何を言っているんだ?私たちは十五歳だぞ」
「え?だって六年って」
「私たちの学園は一年が十歳からになる」
「へぇ、そうだったんだ」
「そう言えば、子供はいくつだ?」
「私は十六歳だよ」
「「「「「「・・・・・嘘だ」」」」」」
「援護しませんよ」
「冗談ではなく、本当か?」
「そうですが?」
「ほう。なら、もうすぐ結納も近いな」
「は?結納って結婚の前にするあの?」
「あたりまえだろ、それにその年齢じゃ普通だろ?」
「なんだ子供は相手がいないのか?行き遅れか?」
「(失礼すぎる)今の時代ならありえません。結婚だって二十代前半でも早いと思われているくらいですから。それに、仕事をして結婚しない人だって多いですしね」


子供がそういえば、ものすごく驚かれたのか、目を見開いて、驚いていますという表情のまま固まった。


「好い人がいない言い訳とかではなくてか?」
「失礼すぎます。今の時代、女性は十六歳から、男性は十八歳にならなくては結婚できないと国から決められているんです」
「なんだと!?」
「だから、普通なんです。十代で結婚なんて、早ってビックリしちゃいますし、親だってちゃんと考えたのか?とか心配されるんじゃないですか?」
「・・・・・これが未来か」
「あぁ。考えられんな」
「(未来と初めて納得するのはそれでよかったのか?)あと、不名誉なので言っておきますが、一応付き合っている人はいますが、彼と結婚なんて考えてもいませんよ」


そう言えば、またも驚いたように目を見開いて固まってしまった六人。
小さな声で、女はやっぱり怖いなどとも聞こえた気がしたが、あえて触れずに、子供は時代の流れは、考えも変えると改めて実感して、昔って面倒くさいとも思った瞬間だった。



その時代の常識(END)

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