入れ替わり4



−雷蔵編−


*皆には入れ替わっている事は知っています


「おほー。マジで入れ替わってんのか?」
「面白いね。中身が違うと顔付きも変わってくるんだ」
「雷蔵が、三郎に見える」
「どこかだ!」
「やる気のない目じゃない?」
「失礼だな、私はやる気のない目はしていない」
「私にも失礼ですから」
「名前ちゃんが恥らったり、しおらしいって凄く違和感があるね」
「どういう意味だ」

昼ごはん時

「今日のランチもおいしそうだな」
「俺はAにするよ」
「俺はB!やっぱ肉だろ」
「俺はAで豆腐付きの方」
「私はBだな」
「それじゃ、私もAにします」
「「「「・・・・・」」」」
「なんですか?」
「悩まない姿の雷蔵が珍しくって、つい」
「で、その雷蔵は何にする?」
「えっと、どうしよう、Aもおいしそうだし、Bも捨てがたいし」

う〜んといいながら頬に手を当てて悩む名前の姿をしている雷蔵。

「「「・・・・・」」」
「違う!コレは雷蔵だ!」



ある店で

「見て見て!気品が当たってもらっちゃった」

そう言って、嬉しそうに笑う名前の姿の雷蔵に。

「違うーーー」
「あれ、竹谷さんはどうしたのですか?」
「「「・・・・・さぁ(限界か)」」」

一名脱落



ある別の店で

「こっちも捨てがたいけど、こっちもいいし、どうしよう・・・・・あ、勘ちゃんならどっちがいいか分かる?」

悩んでいる商品を片手に一つずつ持って、首を傾げて訪ねる名前の姿の雷蔵に。

「あぁ、もうダメ!」
さらに一名脱落


また別の店で

「(普段でも食べれなくないけれど、やっぱり女の姿だとこういったものって食べやすいな)へへっ、おいしいなー」

大きなパフェを食べながら嬉しそうに笑う名前の姿の雷蔵に。

「これは名前じゃないぃぃ」
「・・・・・・・・・・」


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「はっきり言います。不快ですね。私に対して失礼だとは思いませんか?」
「そうか?でもいい加減わかっただろ?」
「何をですか?」
「名前さんが女性だという事はわかっていたけれど、これほど女性と思わされる日はないくらい、普段との差があるという事が」
「私だって悩みますし、笑いもしますよ」
「あんなにも女性らしく、今日程庇護心を掻き立てられるような笑顔は見た事ない。顔は名前さんのものだから、今まででもそういった仕草など出来た筈なのに・・・・・って、どうしたのだ?」
「いえ、ホントに今日程言葉の暴力を痛感したことはありませんと思っていたところです。ところで、久々知さんは女性らしいとおっしゃっているあの私の姿を見ても何も思わないのですか?」
「まぁ、女性らしくても普段の名前さんを知っているのと、雷蔵だと知っているので、双子説的な別人として捉えてしまっているので、冷静でいられますね」
「・・・・・へぇ。そうですか(普段の私って)」

むなしく思ったのと同時に兵助に多少の怒りを感じたのは名前しか知らない。



(END)
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