ユリウスに好きだって言われたのが、今日のお昼のこと。
その後、たくさんお話をして、午後の授業が始まるので別れた。

帰りの約束し忘れたけど、帰り道で待ってれば会えるかな……?
そう思いながら授業が終わって外に出ると、外壁にあるベンチにユリウスが座っていた。
彼は私に気がつくと、すぐに駆け寄ってきた。

「ルル!」

「ユリウス!…もしかして、待っていてくれたの?」

「うん。一緒に帰ろうってさっき言いそびれちゃったけど、ここで待ってれば会えると思って」

ユリウスが自分と同じことを考えていてくれたとに嬉しくなり、私の顔には自然と笑みが浮かぶ。

「私も同じこと思ってたの!嬉しいわ、ユ――えっ!?」

嬉しいわ、ユリウス!!――そう言い終わる前に、私は彼に抱きしめられていた。

「本当なんで君はそんなに可愛いんだろう!胸がドキドキして壊れそうだしもっと君に触れたくなって仕方ないし好きって言葉じゃ全然追いつかないしどうしていいかさっぱり意味がわからない!」

相変わらずのマシンガントーク。
ユリウスはギュッと私を抱く腕に力を込めた。

「ユ、ユリウス!?ここ外だし、皆いるし…!!」

そう言ってみても、私を抱く腕は緩む気配がない。
恐くて実際には見れないが、周りの視線を存分に感じている。

「ユリウスっっ!!」

「本当好きだよ!大好きだよ!好きで好きで大好きすぎて、どうにかなりそうだ!!」

「そ、その前に私が恥ずかしくてどうにかなりそう……」

もう顔を出せなくて、私はユリウスの胸元に顔を埋めて俯むいた。
――それが余計彼を煽っていたなど、私が知るはずもなかった。





一直線な彼と、圧倒される彼女

(二人の噂がその日のうちに回ったのは当たり前のこと)










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