サイタマとジェノス
※ネクロマンサー夢主
※今日はサツマイモの日らしい
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「ウチの前で焼き芋する日がくるとは思わなかったな」
「焼き芋は初めてですか?」
「いや、昔やったことある」
「名前、こういうのは公園でやるだろう。普通は住宅街ではやらない」
「いいんですよ落ち葉あるし!ほら、ちゃんと土のある場所に落ち葉集めて焼いてるんですから平気です」
「まったく……」
「おお、美味そうな匂いがしてきたな」
「落ち葉で焼くのは久しぶりでとても完成が楽しみです!」
「そうだな」
「まだかな……まだかな……」
「急かしても芋は焼き上がらないぞ」
「ジェノスさんは“まじれす”の達人ですね」
「またネットで変な知識をつけたな。駄目だと言ったはずだ」
「ジェノスさんは私のお父さんかなにかですか!?」
「ほら、名前、ジェノス。できたぞ」
「わあ!ありがとうござ……あっつ!」
「ありがとうございます」
「出来立てだから熱いに決まってるだろ。ちゃんと冷まして食えよ。舌、火傷するからな」
「はい!いただきます!」
「いただきます」
「ん……なかなか美味いなこれ」
「ほっぺた落ちそうです……おいしい……こんなに美味しかったかなぁ……」
「名前のいた時代とでは育て方も変わっているだろう。昔より美味いというのも然程珍しくはない」
「ですねぇ。……あ、もう一本いいですか?」
「もう食ったのか? ほらよ」
「ありがとうございます!」
「よく食うよな。まあ悪いことじゃないけど」
「死者の召喚にエネルギーを使うので蓄えておく必要があるんですよ」
「なるほどな」
「あと二本いただいても?」
「すげー食うじゃねえか」