ナルメア
※ダメ団長と愉快な仲間たち
▼ビィ見ている
今日は団員のみんなと一緒にグランサイファーの掃除をする日……なんだが、名前はいつも通りだ。
「よいしょ、よいしょ……」
床を拭く蝶の姉ちゃんの真後ろを拭く名前。その視線は床や手元じゃなく、蝶の姉ちゃんのお尻に向いていた。
蝶の姉ちゃん、下着みたいなやつを履いてるからな……だからってそんなにガン見すんなよ……。
「えい」
「きゃあ!?」
ぷに、と指先を太ももでつつく名前。突然のことに驚いた蝶の姉ちゃんが振り返り、名前を見て困ったように眉を下げながらプンスコと怒った。
「急にはやめて名前ちゃん!びっくりしたじゃない!」
「ごめん。触り心地の良さそうなお肌だったもので。すごい触り心地のいい肌でした。あと肉付きもよし」
「も、も〜〜!」
顔を真っ赤にして怒る蝶の姉ちゃんと、その姿をみて笑う名前。アイツ、可愛いなぁとか思ってんだろうな。蝶の姉ちゃんはすげえ名前に甘くて優しいから、なんやかんやセクハラされても本気で怒れないんだろうな……絶対に一回でいいから本気で怒ったほうがいいぞ……。
「ナルメア〜、お掃除疲れた〜!」
「ふふ、さっき始めたばかりでしょ?」
雑巾を投げ捨てて蝶の姉ちゃんに抱きつく名前を受け止める胸と腕。名前は母ちゃんの記憶がほとんどないから、蝶の姉ちゃんの母性に縋っている節がある。それを知っていたり察している連中が多いから、あんまり蝶の姉ちゃんに甘える名前を引き離したり咎めたりはしないけどな。
「名前〜!あなたのお部屋とわたしのお部屋のお掃除しますよ〜!」
「わかった! じゃあまたねナルメア」
「うん!ここが終わったらお姉さんも手伝いに行くね!」
「待ってる! 行くよビィ!」
「おうよ!」
今日も名前の騎空団は平和だ。あっちこっちで騒がしい声が聞こえてくるけど、まあこの騒がしさも騎空団の醍醐味だよな!