×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -


怪人たち(一撃男)
※ネクロマンサー夢主

▼髪乾かして(深海王/ボロス)

『いい子ね、そのまま大人しくしててちょうだい』

「はい……」

『あら、眠いの? もう少しで終わるからまだ眠らないで』

「はい……」

『ほーら、もう少しよ』

「はい……」

『ちょっと? 起きて……ないわね……。ドライヤーの音の中でも眠れるなんて、相当疲れているのね』

『俺たちが顕現しているせいだろうな。ここ数日、一度も地獄へ帰っていない』

『そうねぇ。疲れが溜まるなら私たちを地獄へ送り返せばいいのに』

『……優しすぎるもの考えものだな』


▼多忙(ゲリュガンシュプ)

「げるがんしゅぴゅしゃん!」

『盛大に噛んだな』

「……忘れてください」

『流石にインパクトが凄すぎてすぐには忘れられんぞ……』

「あなたのお名前、すごく呼びづらいんです……。ごめんなさい、お名前を噛むなんてとても失礼ですよね……」

『そこまで気にする事はない。確かに地球人からすれば噛みやすい言葉ではあるが……そもそもお前は横文字に弱かったな』

「お恥ずかしながら……」

『恥じる必要もないだろう。そもそもお前は数百年前の存在なのだから』

「それを免罪符にするわけには……」

『名前を省略してもいいぞ。あだ名、というヤツだ』

「あだな!」

『そうだ』

「では……ゲリュさん、なんてどうでしょうか」

『これはまた随分マイルドな……』

「あ、ダメでしたか?」

『いいや!それでいい!好きに呼べ!』

「ありがとうございます!」


▼用心(ワクチンマン)

『貴様ッ!しっかり手は洗ったんだろうな!?』

「え、あ、はい!石鹸でしっかり洗いました!手首まで!」

『よし、では食え』

「いただきます!」

「……なあ名前、俺が食いづれえわ」

「だそうだ。名前、その不快な怪人を今すぐ地獄へ返せ」

『何だと!?』

「で、でも」

「そいつ見るからにバイキ〇マンだし食卓にはちょっとな」

「わかりました……。すみません、ワクチンマンさん……」

『何故そんなに貴様が落ち込むんだ。馬鹿なのか?さっさと送り返せばいいものを』

「おい。名前はお前たちのような死人にすら慈悲を、」

「えい」

『ぎゃ!?』

「あのままの姿では食卓に相応しくない、でも私は地獄へ帰したくない……そこでジャジャン!魂の形に変えてみました!」

「そういう形のヤツ、モブサ〇コで見たな……」