芥川龍之介(文スト)
※なんか平和
▼海に来た
「芥川さん、せっかく海に来たんですから海に入りましょうよ」
「断る。ひとりで行け」
「えぇ……」
「日焼けをするのも汗をかくのも絶対に」
「日焼け止めクリームも汗拭きシートもありますって!」
「日差しが嫌いだ」
「太陽を否定しないでください」
「全く……本当に、嫌になる暑さだ」
「羅生門ってうちわパタパタしてくれるんですね」
「お前より賢いぞ」
「はいそのようで……って酷いですよ芥川さん!」
「はぁ……」
「私だって役に立てます!防壁で芥川さんをナンパから守れます!」
「軟派をする輩の姿と声は僕に届く訳だが」
「うっ」
「透明の防壁……故に日差しを防ぐことも出来ぬ。これでもまだ役に立てると胸を張れるか」
「うう……そうですね……私、役立たずですね……」
「……」
「わたし、あっちで泳いできますね……」
「……お前は確かにここでは役立たずだ。だが、戦場ではお前程背中を任せられる女はいない」
「!!」
「……二度は言わぬ」
「へ、へへ……二回も言われたら嬉しくて死んじゃいます」