「なまえおっはよー!!」
「おはよ〜」
教室でのんびり読書してたら英二が来た。
朝から元気だな。もうホント、その元気を分けて分けてほしい。
「にしても今日は早いね?
朝練なかったの?」
「そー!
こういう時こそ、ゆっくり寝たいんだけど、いつも通り早く起きちゃうんだよねー」
「まぁ、慣れってやつだよね」
「だよねー。あ、不二おはよー!!」
「おはよう。英二、なまえ。
ほら、英二、僕の席から退いて」
「ほーい」
あたしの後ろの席に座ってた英二はあたしの隣の席に。
不二はあたしの後ろの自分の席に座った。
「やっぱり、不二もいつも通り早く起きちゃった?」
「うん。やっぱりいつも朝練あるからね。
というか、なまえも学校に来るの早いよね。
特に朝練とかあるわけじゃないんだし、・・・なんで?」
「え、いや、ほら、あれだよ…」
「あれってなんだよ!!素直に教えろ!!」
ガバッと身を乗り出す英二。
ち、近い!!お願い、少し離れて!!
…い、言えないに決まってるじゃん!!
英二のテニスしてるの見たい、とか…。
「そういえば、1時間目って体育だよね。なまえは何してるんだっけ?」
「バトミントンだよー。もう楽しみっ!!
男子はサッカーだっけ?」
「うん、そうだよー!!」
不二が話題を変えてくれて良かった、そう思った時SHRの始まりを告げるチャイムが鳴った。
「あっ、やべっ!!俺、席に戻るね!!」
英二は勢いよく立ち上がって自分の席の方に戻ってった。
他の人も自分の席に戻るため、教室はガタガタと騒がしくなる。
「ねぇ、なまえ」
後ろの不二が肩をちょんちょんとつついて呼んできたから、後ろに体を向ける。
「ん、どうしたの?」
「なまえはさ、いつ英二に告白するの?」
「え、ちょ、まっ!?」
コイツいきなり、朝から爽やかな笑顔で、なんという爆弾発言をするわけ!!
「ふふっ、顔真っ赤だよ」
「だ、だ、誰のせいだと思ってんのっ!!」
もう、先生来るの遅い!!いつもは早いくせに!!
「だってさ、よく二人と話すのに混ざってるけどさ、早くくっつけって感じだし。
…ねぇ、なんで告白しないの?」
「…だって、英二レギュラーで練習とか大変じゃん」
「部活終わっても受験で忙しくなるよ。
それに僕は、好きな人が応援に来てくれたらやる気が出るしすごく嬉しいけどな」
ニコッという効果音がすごく似合うような笑顔を向けてくる。
「すまん、すまん!!遅れてしまったな!!」
「あ、先生来た!」
答えられなくて困ってたら、やっと先生が来た!もう、遅いって!
けど、まぁ、なんとか助かった…。