「相棒ーー!!」
「ん?……!」
呼ばれて振り返ったら、もう一人のボクに突撃された。
彼は衝撃で倒れないようにボクの体を支えたので、結果的に
「離れろぉおお!!」
背後から抱き付つかれたような気がして、はっ、としたときにはもう一人のボクを突き飛ばしていた。
「あ、……す、すまないあいぼう、オレが悪かった、だから、その」
「あー怒ってないよ。ボクこそ突き飛ばしちゃってごめんね。……うん、だからもう懺悔は止めて起き上がってったら!」
ボクが手を伸ばすとまた、すまない。なんて言いながらもう一人のボクは手を取った。
さて、ボクの背後を取った理由を聞かせて貰おう。
「相棒、背が伸びたんじゃないか?」
「…はぁ?」
「だから、前はオレの方が身長が高く無かったか!?」
「そんなことは一度も無かったよ?」
「でも、確かに…」
「無かったよ」
言葉を遮って、ボクはキミに笑顔を向ける。凍りついたポーカーフェイスから少し視線をずらして、顎に人差し指。
「あ、でも古代エジプト人のファラオはボクより大きかったかな。キミはその中に入ってたから、勘違いしたんだよ」
「だが、」
「勘違いしたんだよ」
「………………そうだな。」
ゲームは相手に弱点を見せたら負けだ。どんなに強力な力を持っていようと、弱点をつかれた途端に崩れ落ちることだってある。
ならばどうするか。やり方はいろいろあるけど、例えばこれ。
「同じ身体を共有してたんだから、同じ身長にきまってるでしょ?ね!」
攻撃は最大の防御だ。
ボクは闘い続ける!
……………………………………
DMのは無かったことにしたい遊戯さん。彼が頑張り続ける限りこのパラレルの中で身長差はうまれないことでしょう。
しかし王様がどうにもヘタry
>戻る