夏の終わり。

体にまとわりついてくる鬱陶しい熱気からようやく解放された季節。

冷えた風がそよそよと日吉の髪を揺らす。


ふざけたことを言うなと一蹴すると、別にふざけてないけどねと手を握る。


「な―っ!!」


ここではやめろとふりほどく前に、ケラケラ笑いながら強引に手を引いて歩き出す。



真っ直ぐ真っ直ぐ


どこに行くの?


風が聞くがそれも無視して


真っ直ぐ真っ直ぐ。


真っ赤な夕日が二人を染めた。







未来歩行者

(遥か未来に行ってみようよ)
(そこなら俺ら、きっと許されると思うんだ)










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