イオン・ナタリア救出後、ケテルブルグ
「ルーク…お時間、いただけますか?」 「え?あ、うん…」
現在、俺たちはケテルブルグにいる。ついさっき、ジェイドの妹のネフリーさんにジェイドの過去について話を聞いてきた。何故、フォミクリーを発案したのか。俺はその話を聞いて、戻ってきたばっかりだった。ロビーでジェイドと話して、部屋に戻るとすぐに来客が来た。それは…ナタリアだった。
正直、ナタリアと接するのは怖い。アッシュと繋がってた時、ナタリアは「アッシュ」のことを「ルーク」って呼んでいた。
本当のことだけど…少し、ショックだった…いや、少しじゃない。かなり…かな…。
今、ナタリアは俺のことを「ルーク」って呼んでいる。それは、アッシュが「ルーク」と呼ばれるのを嫌がったから。だから、俺のことを「ルーク」って呼んでいるんだ。それを知っているから…怖かった。ナタリアと一緒にいるのが。
「話って、何だ?」 「……………ごめんなさい…」 「え?」
ナタリアは俯きながら、そう言った。
「お、おい…ナタリア?急にどうしたんだよ…」 「ルーク…貴方は知らないと思いますが…私は…アッシュのことをルークと呼びました…」
ああ、そうか…皆、俺がアッシュと繋がって一緒に行動してたことを知らないんだっけ。
「本当のことだろ?ナタリアが謝ることじゃないって」
俺は謝ってもらえただけでも、嬉しいから。だって、俺…ナタリアのこと…。でも、ナタリアは、アッシュのことが…約束を交わしたあいつのことが…。
「それに…ナタリアが俺に思い出せって言ってた約束はアッシュと交わしたんだろ?」 「それは…そうですが…」 「ナタリアにとってのルークはあいつなんだから…」
ナタリアにとってのルークは俺じゃない。あいつ…アッシュなんだ。だから、そう思っても仕方がない。
「ですが、私が貴方と過ごした七年間は本物で…」 「ナタリア…?」
ナタリアは俺の目を見ながら話す。必死そうな表情だった。今にも泣きそうな表情でもあった。
「私は…約束を交わした十年前よりも…貴方と過ごした七年間の方がとても大切で…」 「……………」 「私は…約束を交わしたアッシュよりも…七年共にしたルーク…貴方のことが…」 「ナ、ナタリア…!?」
ナタリアの目から大粒の涙が零れ落ちていた。ナタリアはそれに気付き、指で拭き取る。
「ごめんなさい…こんな見っとも無い姿を貴方に見せてしまい…」 「何でさっきから謝るんだよ…!!」
俺はナタリアを抱きしめた。
「ル、ルーク…?」 「もう謝るな…!!それに…その名で呼ぶな…!!俺が…俺が………泣きそうになるから…」 「何故…ですの?」 「それは………」
それは、ナタリアのことが好きだから。ナタリアが俺とアッシュを重ねてみているようで怖いから。
「ルーク、さっきの続き、言ってもよろしいですか?」 「続き…?ああ…」 「私は…貴方のことを愛しています」 「…!?」
ナタリアはそっと腕を俺の腰に回した。
ナタリアはアッシュじゃなくて、俺のことが…?でも、俺は………。
「でも、俺は本物のルークじゃなくて…」 「さっき言いましてよ。私は貴方と過ごした七年間で…アッシュとは違う…貴方に恋をしましたの」 「ナタリアは…俺のことが…?」 「ええ」
ナタリアは俺と思っていたのと違った。ナタリアは…俺を俺として見ていてくれた。やっぱり俺は………ナタリアのことが大好きだ。
「ナタリア…俺、お前のことが………好きだ」 「え…?」 「ナタリアのことが好きだから…名前で呼ばれるのも、謝られるのも怖かった…」 「ルーク…」 「本当に…俺でいいのか…?」 「それはこちらのセリフですわ…こんな、私でよろしいの?」 「勿論」 「私も…ですわ」
最初の、口付け そして口付けを交わす
ルクナタ大好きです。公式はルクティア、アシュナタでも、私の中ではルクナタなんだ!!
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