※短文です




七夕とは、まあ大まかに言ってしまえば願いを伝える日である
またを恋人の日とも言う、らしい
僕ら3人は何時ものように休日、池袋の街を私服で歩いていた
外は暑く凄く気怠くなるのを感じた

「帝人ー、ゲーセン入ろうぜ、ゲーセン」
「駄目だよ、正臣。今日はゲーセン行かないって予定でしょ」

一番気怠げにしている正臣は深い溜息を吐き出すと手をうちわ代わりにし、扇いでいた
一方の園原さんは涼しげな表情で歩美を進めていた、園原さんが涼しげに歩いている事に驚きはしなかった。どちらかと言えば正直まあ予想していた光景である
気怠げに正臣と己は歩きを進めていた刹那、園原さんは歩みを止めた。それに釣られるように足を止めると視線の先には笹と自由にお書きくださいと書かれたたくさんの色のある短冊が置いてあった
暫く園原さんはその短冊をじっと見つめていた、まるで書きたいかのように、すると正臣は知ってか知らずか思わぬ言葉を吐き出した

「へえ、短冊か。書きに行こうぜ」

告げられた言葉と同時に正臣は僕と園原さんの手を引いて短冊へと歩み寄った。赤色と白色と黄色の短冊を素早く手に取れば笑顔で己と園原さんに差し出した
園原さんはその行動に対し緩やかに笑みを浮かべると自由に使っていいと缶の中に入れられた鉛筆を一本取り出し文字を書き始めた
その光景を眺めていた刹那不意に正臣に手を引かれれば鉛筆を渡された。書けよと促すような笑みに笑みを返し鉛筆を受け取り文字を書き始めると正臣も文字を書き始めた
願いを込めるように文字を書き記していくが書きたい事が沢山ありすぎて何を書いたら良いかわからなかった。きっとそんなの正臣も園原さんも一緒なんだろうと思った


「帝人ー、見せろよ!」
「見せたら願い事ってかなわないんだよ」
「え、そうなのか!?」




七夕に願いを込めて
(この生活が続きますように 園原)
(帝人と杏里とずっと居られますように!後ナンパが上手く行きますように!あとあと、 正臣)
(三人でずっと居られますように。後、園原さんと結ばれますように 帝人)




2010.07.07


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