キラカガ編

「trick or treat!」

カガリはドアが開いたと同時に目の前の人物に向かって笑顔で言った。
言われたキラはカガリの小悪魔姿をじっと見る。

「…その服似合ってるね」
「そっ、そうかな//」
「うん、とっても可愛いよ」
「恥ずかしい事言うなよ」

カガリは羞恥のあまり外方を向く。
その耳は赤く染まっており、照れているのは間違いない。

「確か、お菓子を渡すんだったね」
「そうだぞ、お菓子くれないと悪戯するぞ」

纏ったマントを翻して小悪魔仕草でキラにおねだりする。
キラはカガリを見たまま固まってしまう。

「キラ?」

カガリに呼ばれてキラは我を取り戻す。

「あっ、ごめん。カガリの仕草が余りにも可愛いから見惚れてた」
「なっ//、バカァ!」

キラの言葉にカガリの顔は真っ赤に染まる。

「そんなに照れる事ないのに…あっ、お菓子持って来るね」

キラは笑いながら奥の部屋へ戻った。



暫くして、両手一杯のお菓子をキラは持ってきた。

「うわぁ、凄いな。これ」

カガリは目を輝かせてキラが抱えているお菓子を眺める。

「これ全部貰っていいのか」
「勿論だよ。カガリの為に用意したんだから」

カガリは嬉しそうに持っている籠へお菓子をどんどんと入れていく。
籠には溢れるくらいお菓子が詰められた。

「キラ、ありがとな。じゃあ、私は次の家に行くから」

カガリは籠を抱えてその場を後にしようとする。
が、そのカガリの腕をキラが掴む。

「ん、なんだ?キラ」
「trick or treat!」
「ふぇっ!?」
「お菓子くれないと悪戯しちゃうよ」
「ええっ!!」
「僕にもお菓子ちょうだい。でも、今、持っているお菓子は僕があげた物だから駄目だよ」
「……」

キラの言葉に今度はカガリが固まってしまう。

「もしかして、お菓子持ってないの」
「…持ってない…」
「そっか…仕方ないね」

キラの紫色の瞳が怪しく光る。

「なら、悪戯しても構わないよね」
「そんなぁぁ!!」





こうしてハロウィンの夜、キラはカガリに思う存分悪戯しましたとさ。










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