アスカガ編

「trick or treat!」

カガリはドアが開いたと同時に目の前の人物に向かって笑顔で言った。
言われたアスランはカガリの小悪魔姿に目を丸くさせ呆然と見詰めていた。

「なんだよ、反応しろよ」

何の反応も返さないアスランに、カガリは頬をぷくりと膨らまし口を尖らせる。

「すまない」
「まぁ、いいや、そんな訳でお菓子くれ」
「お菓子?」
「そうだよ!お菓子くれないと悪戯するぞ」

カガリは上目遣いで可愛らしく言った。
愛らしいカガリの姿にアスランは一瞬で心を射貫かれた。

「…お菓子…ないんだ」
「え〜、そんな…」

カガリはがっかりして項垂れる。
だから、見えていなかった。
アスランの行動が…
衣擦れ音にカガリが顔をあげると、そこには一糸纏わぬアスランがいた。

「なっ、何してんだよ!おまえ!!」

カガリは顔を真っ赤にしてアスランを怒鳴る。
アスランは怒鳴られた事を諸共せず、爽やかな顔で微笑むが真っ裸である。

「カガリ、お菓子ないから悪戯していいぞ」

言うやいなや、手を広げカガリの悪戯を待つ。

「きゃああぁっ!!」

カガリの顔は真っ青になり堪らず家から飛び出した。

「あぁ、カガリ!何故、逃げる!!」

アスランも吊られて家を飛び出した。
生まれたままの姿で…
逃げるカガリ。
追いかけるアスラン。

「何故、逃げるんだ!カガリ!!」
「来るなよ!バカァ!!」
「遠慮する事はない!俺に好きなだけ悪戯していいんだぞ!カガリ!!」
「いやあぁぁぁ!!」





「もしもし、警察ですか?今、女の子が全裸の男に追いかけられてます。早く、助けに来て下さい」

こうしてハロウィンの夜、アスランは警察に捕まってしまいましたとさ。










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