イザカガ編

「ニャリック ニャア ニャリート!」

カガリはドアが開いたと同時に目の前の人物に向かって笑顔で言った。
言われたイザークはカガリの黒猫姿を見て顔を真っ赤に染める。

「貴様〜!!なんという破廉恥な格好をしとるんだ!!」

怒鳴ったと思えば頭に血がのぼったのか、真っ赤な顔はさらに赤く染め上げしまいには顔から湯気がでそうな勢いだ。

「む〜、にゃんだよ!格好にゃんてどうでもいいにゃ!!」
「よくない!!女人というのは無闇やたらに肌を露出するものではない!!」

イザークは過去の歴史を持ち出し、カガリの格好について説教をしだした。
先程まで笑顔だったカガリだが、口をへの字に曲げ不満気な顔になる。

「言いたい事はそれだけですか?なら、あの世へとイッて下さいな」

妖精コスして顔も笑顔なのに、背後から溢れでる殺気と冷気にイザークが一瞬にして青ざめる。

「だめにゃ、まだお菓子貰ってないにゃ」

甘えた声でラクスに静止を促すカガリ。

「まぁ、それはそうでしたわね。ではカガリさん、決め台詞をどうぞ」
「んにゃ!お菓子くれにゃいと悪戯するにゃ!」

可愛いらしさ抜群で言うカガリにイザークの心は一瞬で射抜かれた。

「ちょー可愛い!黒にゃんこ姫!!」

声と共に現れたのはディアッカで、偶々イザークの家に来ていた。
走ってそのままの勢いでカガリに飛びつこうとした。

「「あっ!!」」

一瞬の事でイザークもあのラクスですら、反応出来なかった。
誰もがカガリにディアッカは抱き付くと思われた。
グシャアッ!!
触れる直前にディアッカの体が壁に吹っ飛ぶ。

「全く躾のなってないサルですね」

蹴り飛ばしたのはニコル。
気を失って床に倒れこんでいるディアッカの頭をグリグリと踏みつける。
その目は果てしなく冷徹。

「あれ?イザーク、何してるんですか?カガリさんがお菓子を欲しがってらっしゃるじゃないですか。さぁ、取りに戻りましょう」

ニコルは去り際にもディアッカの頭を蹴り飛ばし戻って行く。
呆然としていたイザークだったが、声を掛けられ慌てて追いかける。
暫くして2人はお菓子を抱え戻って来た。

「うにゃあ〜、お菓子が一杯にゃあ♪」

嬉しそうに用意していた袋へとカガリは菓子を詰め込んでいく。
ニコルは笑顔でイザークは照れながらそれを見ていた。
持っていた袋に丁度全ての菓子が入ったのでカガリは満足そうに笑う。

「イザーク、ニコル、ありがとにゃ」

サンタクロースのようにカガリは袋を背負ってイザークの家を後にしようとした瞬間、視界に影が差し込む。

「姫にゃんこラブ!」

いつの間にやら復活していたディアッカがカガリに飛びつこうとする。
イザークが何とかする前に2つ影が飛んだ。
ラクスとニコルである。
ドゴォォッ!!
華麗に飛んだ2人の蹴りが見事に決まった。
その流れのままディアッカを再起不能へと足蹴にする。
ただ黙って見ているカガリとイザーク。

「取り敢えず…かぼちゃ料理があるから食べていかないか」

ふと思いたってカガリを誘うイザーク。

「うん、食べたいにゃ」

少し離れた場所で凄惨な行為が続く中、カガリとイザークは楽しく食事をした。










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