ギルカガ編

お昼休み、デュランダルとカガリは屋上でお弁当を食べていた。
そこで発せられたとある一言。

「ねぇ、先生」
「何ですか?」
「キス好きですか?」
「ええ、好きですよ。特に鱚の天ぷらが」

間髪いれず、デュランダルは即答した。
すると、カガリは花が咲いたかのように笑う。

「そっか、よかったです。明日、楽しみにしてて下さい」



次の日。
デュランダルはいつも通りの様子だったが、内心では小躍りして鼻歌を歌っていた。
そして、待ちに待った時間が訪れる。
昼休み。
誰もいない屋上。
床に腰を降ろして並んで座る。

「先生!」
「はい?」
「一杯作ってきました」
「これは豪勢ですね」

広げられたお弁当箱は、綺麗に盛り付けられている。
カガリはキスの天ぷらを一つとり持ち上げる。

「先生、アーン♪」

とうの昔に成人を終えている大人としてはかなり恥ずかしいカガリの行動ではあるがデュランダルは笑顔で受けいれた。
食べさせて貰いつつ、和やかで楽しい一時を過ごす。
量が多かったにも拘わらず、デュランダルが全て食べてくれた事にカガリは満面の笑みが溢れている。
すると、デュランダルも深く笑いかける。

「姫」
「はい、何ですか?」
「キス好きですか?」
「はい♪」
「そうですか…本当に好きですか?」
「はい、本当に好きですよ」

ややムキに言ってくるカガリの唇にデュランダルは指を這わす。
されている意味が解らずカガリは首を傾げる。

「私の言うキスとは魚の鱚の事ではありませんよ。唇と唇を重ねるキスの事です。キス好きですか?」
「えっ…」

カガリは困ってしまい言葉が続かない。
けれど、デュランダルはもう一度聞いてくる。

「キス好きですか?」
「あっ…うっ…」
「素直な気持ちで答えて下さい」
「うーん…解らないです…」
「そうですか…では、してみませんか?」
「ええっ!!あっ、その」
「今とは、言いませんよ。今だと初めてのキスが天ぷら味になりますからね」
「ッ!…」
「怖がる事はありません。きっと好きになりますよ。もし、好きじゃなかった場合は好きになるまでキスしましょう」




通称逆キス好きの
ギルカガバージョンです★

2011.9.6










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